コンクリート構造物の点検方法②

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、コンクリート構造物の点検方法について説明します。

 

点検の目的

新設、既設に係わらず、コンクリート構造物の維持管理を適切に実施するためには適切な診断を行うことが不可欠である。

適切な診断を行うために、診断の目的に応じた点検を行い、構造物の要求性能を評価するための情報を入手することが必要である。

 

構造物の点検の目的は、供用中の構造物の状態を可能な限り適切に把握することである。

そのために、構造物の状態に応じたもっとも合理的な方法で点検を実施する。

 

主な点検方法

塩化物イオン含有量の点検

点検方法 内容・特徴
化学分析法 硝酸銀と塩素イオンの反応を利用して、コンクリート中の塩化物イオン量を測定する電位差滴定法などがある。
機器分析法 湿式分析装置や電子線マイクロアナライザを用いて、コンクリート表面から鋼材付近までの塩化物イオンの濃度分布を測定する。

 

アルカリシリカ反応の点検

点検方法 内容・特徴
SEM-EDS法 走査型電子顕微鏡(SEM)SEMにより、ASRゲルの有無を確認し、X線分析装置(EDS)により組成分析を行う。
ASR反応性試験 コンクリート中の粗骨材についてASR反応性の有無を確認する
残存膨張量試験 コアを促進養生して潜在的な膨張量を測定し、今後の劣化予測に資する。

 

鋼材位置の点検

点検方法

内容・特徴

電磁波法(レーダ法) ・電磁波をコンクリート中に放射し、鋼材から反射してきた時間を測定して画面処理によって断面を表示する方法

・漏水のあるトンネルなどのように水のある場所では、電磁波が水分で反射してしまい、測定できない

電磁誘導法 センサーから磁場を発生させ、鋼材によって誘導される起動力を感知する方法

 

鋼材腐食の点検

点検方法 内容・特徴
はつり出し コンクリート中の鋼材をはつり出しして腐食状況を直接観察し、鋼材腐食に関するデータを得る
自然電位法 ・鋼材がその存在する環境で維持している電位のことを自然電位といい、鋼材の腐食状況に応じて電位の分布が変わる性質を利用した方法

・簡単で様々な構造物で利用される

分極抵抗法 コンクリート中のの鋼材に微笑電流を流し、発生する分極電位から鋼材の分極抵抗を求め、それにより腐食速度を測定
電気抵抗法 かぶりコンクリート部分の電気抵抗を測定することにより、鉄筋の腐食進行のしやすさを評価する方法

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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