鉄筋コンクリートの性質について2

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、鉄筋コンクリートの性質について説明します。

 

コンクリートのヤング係数

ヤング係数は、原則として、JISA1149「コンクリートの静弾性係数試験法」によって、圧縮試験を行い、応力ーひずみ曲線を求めて定めるが、コンクリートは鉄筋と異なり、完全な弾性体ではない。

そのため、応力度とひずみ度との関係は曲線となり、弾性域では比例の関係を示さない。

そこで、弾性体として取り扱えるように、一般に圧縮強度の1/3の点とひずみが50×10-6の点を結ぶ直線の傾きの平均値(割線弾性係数)ヤング係数Ec(σ/ε)としている。

 

【コンクリートの応力ひずみ曲線】

 

土木学会では、鉄筋コンクリートの設計に用いる場合、コンクリートのヤング係数は

・使用限界における応力度

弾性変形または不静定力の計算には、下表の値を用いて計算する。

一方で、繰り返し荷重を受ける場合、または作用する応力度が小さい場合は、初期接線弾性係数に近い値を示すので、10%程度割りますと良い。

 

【コンクリートのヤング係数(kN/mm2)】

f’ck(N/mm2)

コンクリートの設計基準強度

18 24 30 40 50 60 70 80
普通コンクリート 22 25 28 31 33 35 37 38
軽量骨材コンクリト 13 15 16 19

 

コンクリートのポアソン比

ポアソン比(Poisson’s ratio、Poisson coefficient)とは、物体に弾性限界内で応力を加えたとき

応力に直角方向に発生するひずみ

応力方向に沿って発生するひずみ

のことである。

ヤング率などと同じく弾性限界内では材料固有の定数と見なされる。

一般に、0.2としているが引張を受けひび割れを許容する場合は0とする。

 

コンクリートの熱膨張係数

コンクリートの熱膨張係数は、一般に鉄筋と同様に10×10-6/℃としている。

 

鉄筋のヤング係数

鉄筋のヤング係数は、原則としてJISZ2241「金属材料引張試験方法」によって、引張試験を行い、応力ひずみ曲線を求め、設計用にモデル化する。

そして、その曲線を弾性域において、フックの法則により応力度σとひずみ度εの比(弾性域の傾き)をとり、ヤング係数としている。

 

【鉄筋の応力ひずみ曲線】

 

【モデル化されたコンクリート・鉄筋の応力ひずみ曲線】

 

一般に、Es=200kN/mm2としてよい。

なぜなら、鉄筋コンクリートはりの破壊は、荷重増によりコンクリートが圧壊するか、鉄筋が降伏強度以上になって変形を生じるかによる起こるが、鉄筋が降伏強度になる前にコンクリートが圧壊する

よって、はりの破壊時、つまりコンクリートの圧壊時には、鉄筋は弾性域にあると考えてよい。

 

鉄筋のポアソン比

鉄筋のポアソン比は、一般に0.3としている。

この値は、測定法などの要因によりばらつきがあるが、一般に設計計算には大きな影響を及ぼさない。

 

鉄筋の熱膨張係数

鉄筋の熱膨張係数は、一般にコンクリートと同様に10×10-6/℃として良い。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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