薄層コンクリート舗装について

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、薄層コンクリート舗装について説明します。

 

薄層コンクリート舗装について

目的

既設コンクリート版面をショットブラスト工法などにより研掃処理し、新しく舗設するコンクリートとの付着対策を施した後、薄層のコンクリートでオーバーレイする舗装である。

摩耗やスケーリングなどにより、供用性が低下した既設コンクリート版の路面性状の改善を目的としている。

 

ショットブラストとは

鋼粒を圧縮空気で吹き付けて表面を磨く作業

 

特徴

① 薄層コンクリート舗装は、積雪寒冷地域において摩耗した路面の供用性能を改善するために行う補修工法で、舗装厚は原則として5cmを最小厚とする。

 

② 薄層コンクリート舗装は、老朽化した橋梁コンクリート床版の補強対策としても用いられ、この場合は床版上面増厚工法と呼ばれる。この工法では、舗装厚は、一般に5~12cmとする。

 

③ わだち掘れなどにより供用性能が低下した既設アスファルト舗装を補修するため、既設路面を切削・清掃後、薄層コンクリートでオーバーレイする工法は、ホワイトトッピング工法と呼ばれる。

 

適用範囲

① 既設コンクリート版に十分な支持力がある場合に適用すると、経済的である。

 

② 既設コンクリート版が構造的に破損していると判断される場合、適用できない

 

【構造的な破損と判断される例】

・既設コンクリート版のひび割れ度20cm/m2を超えるような場合

・既設コンクリート版の底面に達するひび割れが数多く発生している場合

 

材料選定と配合時の留意点

① 材料および配合は、コンクリート版に準ずる。

 

② 粗骨材の最大寸法は、施工性を考慮し一般に20mmとする。

 

③ 積雪寒冷地において耐摩耗性が要求される場合、粗骨材のすり減り減量は25%以下が望ましい。

 

④ 薄層コンクリート版には、ひび割れ抵抗性、疲労抵抗性、引張強度・曲げ強度、靭性などの改善のため、鋼繊維で補強したコンクリート(鋼繊維補強コンクリート)を用いる。

 

⑤ 舗設現場におけるコンクリートのスランプは一般に6cm程度である。

 

施工時の留意点

① 既設コンクリート版新しいコンクリートとの付着対策が最も重要であり、舗設は、機械施工で連続的に行うことを原則とする。

 

② 補修工事となるケースが多いため、出来るだけ早く交通開放できるよう、効率的な施工計画を立てる。

【交通開放までの一般的な養生期間】

セメントの種類 養生期間
早強ポルトランドセメント 7日以上
超早強ポルトランドセメント 1~2日
超速硬ポルトランドセメント 3時間以上

 

③ 薄層コンクリート舗装の施工は、一般に下記の手順で行う。

・アジテータトラックによるコンクリートの運搬

・フィニッシャーによる敷きならし、締固め

・仕上げ機械による表面仕上げ

・人力によるフロート仕上げ、粗面仕上げ

 

④ 既設面は、投射速度100~150kg/m2程度のショットブラストによる研掃処理を行う。

 

⑤ 準備作業として、既設コンクリート版表面を空気圧縮機などで舗設前に清掃しておく。

 

⑥ 既設コンクリート版目地のすぐ上にある薄層コンクリート版には、カッタによる目地溝を設けて注入目地材を注入する。

 

⑦ 既設コンクリート版が動いている場合には、注入工法により版の安定を図る。また、ひび割れ部には、バーステッチ工法を行うこともある。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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