こんにちは。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
通常、アスファルト舗装で使う材料は水を浸透させません。
よって、道路や駐車場でアスファルト舗装を施工する場合、勾配をつけることによって水を流れさせます。
しかし、現場の都合上どうしても勾配をつけることが出来ない場合があります。
そのような場合、【透水性舗装】を選択する場合があります。
本日は、この透水性舗装に関してお届けしたいと思います。
ぜひご覧ください。
透水性舗装とは?
透水性舗装とは?
透水性舗装とは、表層・基層・路盤などに透水性を有する材料を適用することにより、路盤以下まで雨水を浸透させる構造とした舗装である。
通常の道路や駐車場で用いられるアスファルトの材料は密粒度アスファルトと呼ばれるもので、これは構造的に空隙が少なくほとんど水を通しません。
しかし、敢えて空隙を与え水を通しやすい構造とすることで雨水などを舗装面に貯めず、地下に浸透させることで水溜まりを無くすことを目的としたものが透水性舗装になります。
透水性舗装の舗装構成
透水性舗装は雨水を地下に浸透させることを目的とするため、路床や路盤も透水性を持つことが必要になります。
路盤には透水性の高い材料を用い、かつ路床と路盤の間に透水性を高めるためのフィルター層(砂など)を挟む必要があります。
しかし透水性の高さと支持力が相反することから、一般的には車道には不向きで主に歩道や駐車場に用いられることが多いです。
透水性舗装の施工方法
施工前
写真の現場では、歩道にて透水性舗装を施工します。
フィルター層(砂)の搬入
フィルター層の砂を搬入します。
フィルター層に砂を用いる場合、適度な透水性を有しシルトや粘土などの有害物質を含まないもので75μmふるい通過量が6%以下のものを使用します。
砂を提供している会社から品質に関する資料を取り寄せ確認し、発注者の行政に提出しておきます。
フィルター層の敷き均し
フィルター層が均一の厚さになるよう敷き均します。
フィルター層の転圧
転圧機械で十分に締固めます。
フィルター層の出来形管理
本現場ではフィルター層の厚さの設計は10㎝です。
測点毎にフィルター層の厚みを確認し記録します。
歩道の舗装面からフィルター層までの高さも同様に確認し記録します。
路盤材の搬入・敷き均し・転圧
フィルター層の上部に路盤材を搬入し、均一な厚さになるよう敷き均します。
敷き均し後は、転圧機械で十分に締固めます。
路盤の出来形管理
本現場での路盤の厚みの設計は10㎝です。
測点毎に路盤の厚みを確認し記録します。
歩道の舗装面から路盤までの高さも同様に確認し記録します。
また、原則として透水性舗装の場合はプライムコート(乳剤散布)を施工しません。
透水性舗装の敷設
透水性舗装で用いるアスファルト混合物は、構造上高い空隙率となるため通常用いる密粒度アスファルトよりも耐久性が低くなります。
よって、その耐久性を補うために粘土の高いアスファルトを用いることが多いです。
粘土が高いことにより、施工性が悪くなり(固まるまでの時間が短い)、舗設の際は素早い施工が求められます。
透水性舗装の転圧
舗設後、転圧機械で十分に締固めます。
粘土が高いため、転圧機械のローラー部分にアスファルト混合物が付着しやすくなります。
付着したまま転圧すると仕上がり面の見栄えが悪くなるため、アスファルト混合物が付着しないよう注意して転圧します。
透水性舗装の出来形管理
本現場の透水性舗装の設計厚さは4㎝です。
測点毎に透水性舗装の厚みを確認し記録します。
完成
完成です。
いかがでしたでしょうか?
もし水溜まりが気になる箇所がある場合は、透水性舗装を選択肢に入れてみても良いかもしれません。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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