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【国交省、建設4団体】技能者賃金水準引き上げで一致/おおむね3%上昇めざす
日刊工業新聞より
国土交通省は2月28日、日本建設業連合会(日建連)と全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)の4団体と技能労働者の賃金水準の上昇率として2022年に「おおむね3%」を目指すことを申し合わせた。
賃上げ政策を強力に推し進める政府の動きも踏まえ、21年と同じく賃金上昇の共通目標を掲げ、官民双方で可能な取り組みを進めることで一致した。
同日開かれた斉藤鉄夫国交相と4団体の意見交換会で、国交省側から提案があった。
斉藤国交相はさらなる賃上げを官民協働で実現するには、昨年同様に共通目標を掲げて取り組むことが効果的と指摘。
これを受けて長橋和久不動産・建設経済局長が目標値を提案し、4団体から一定の理解を得た。
「おおむね3%」の賃金上昇を提案した背景には、昨年10月の岸田文雄政権の発足がある。
看板政策となる「成長と分配の好循環」の中核に据えているのが「賃上げ」。
新政権発足とほぼ同時に立ち上げた「新しい資本主義実現会議」の昨年11月の会合で、岸田首相はコロナ禍から業績が回復した民間企業に対し「3%を超える賃上げを期待する」と発言しており、こうした動きに建設業界として呼応する形になる。
3月から適用する公共工事設計労務単価は全国・全職種の単純平均で2・5%の引き上げとなり、うち公共工事で広く一般的に従事者がいる主要12職種の上昇率は3・0%だった。
担い手の確保・育成には、さらなる賃上げが必要との認識は業界内で共通している。
賃金引き上げの成果が設計労務単価の上昇という形で表れ、適正利潤の確保やさらなる賃金引き上げにつながる好循環を維持することが引き続き重要となる。
意見交換会で国交省は賃金上昇に向けた環境整備の方向性を提示。
民間発注者団体などには適正な請負代金の設定や支払い条件の改善、適正な工期の確保で協力を要請。
ダンピング対策では直轄工事の低入札価格調査基準の計算式を22年度に改定し、取り組みが遅れている市町村への働き掛けも強化する。
4団体関係者にはダンピング受注を厳に慎むよう、適切な対応を改めて要請した。
以上です。
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