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【日建連調査】遠隔臨場現場7割以上で負担軽減実感、自治体など普及課題
日刊工業新聞より
遠隔臨場を導入した土木工事現場の7割以上で監督・検査業務の負担軽減を実感できていることが、日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査で分かった。
映像や音声の双方向通信機器を用いて遠隔地で材料確認や段階確認(出来形確認)、立ち会い検査を実施。
受注者にとっては発注者との日程調整や当日の帯同が軽減され、待ち時間の解消などにもつながっている。
当面は地方自治体や機構などへの普及拡大が課題になりそうだ。
公共積算委員会が加盟65社を対象に昨年11月、「円滑な施工の確保に関する調査」を実施。
2020年10月~21年9月に完了または施工した3億円以上の公共土木工事(高速道路会社や機構など含む)の1666現場を対象に調べた。
遠隔臨場の有効性を確認した結果、回答246現場のうち「大いに有効」(23%)、「おおむね有効」(51%)という前向きな回答が74%に上った。
有効な理由として
▽立ち会いの待ち時間短縮
▽立会実施日時が調整しやすい
▽立ち会い対応の省人化・省力化
-といった声が数多く寄せられた。
発注者別に遠隔臨場を導入した現場割合も確認。
▽国土交通省(道路・河川、回答現場243現場)=38%
▽同(港湾・空港、191現場)=21%
▽高速道路会社(246現場)=42%
▽機構・事業団(160現場)=9%
▽自治体(380現場)=10%。
国(道路・河川)や高速道路会社は約4割の現場で導入しているものの、機構・事業団や自治体は1割と遅れが目立つ。
日建連は調査結果を踏まえ、16日から全国9地区で開く公共発注機関との意見交換会で遠隔臨場の導入拡大を呼び掛ける。
国交省に対しては長さや幅などの計測を想定し、段階確認時にデジタル化した計測方法の現場実装を要望。
同省以外の発注機関には遠隔臨場の実施要領制定を求め、全面的な導入を訴えていく。
高度で安定した通信環境の整備も不可欠と主張。
着工前に整備を促す仕組みとして、発注者と通信事業者による協議を発注前の条件明示リストに加え、ルール化することを提案する。
国交省地方整備局などが展開している中間技術検査や完成検査の遠隔臨場の試行継続も要望する。
以上です。
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