こんにちは。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
道路には、国道や県道、市道や私道など定義によって様々な種類があることをご存知でしょうか?
そして、その道路種類によって道路構造も微妙に違ってきます。
本日は、その中でも国道の舗装構成について施工例に基づき紹介したいと思います。
ぜひご覧ください。
【アスファルト舗装】国道の道路舗装の施工紹介
国道とは
国道(こくどう)とは、日本において国が政令で指定した道路の総称である。国道が全国的な幹線道路網を構成し、その他の道路がそれを補完する。他国の国道に相当する道路も「国道」と呼ばれることがある。
国道に指定される道路は、主な都市と都市を結ぶ道路や、高速道路と連絡する機能を持つ道路、主要港湾や空港をつなぐ道路など、これらの連係により国の産業経済の発展に欠かすことができないもの、あるいは国の産業発展に貢献するであろうことが将来期待されるものとして、重要視された道路である。
国道は基本的に国が管理するが、国道の種類、または政令(一般国道の指定区間を指定する政令)によって特別に指定されているかどうかにより、道路管理者が異なる場合がある。
※ウィキペディアより
舗装構成
↓舗装構成図(出典元:一般社団法人日本アスファルト協会)
国道の舗装構成も基本的に一般的な舗装構成に準じます。
国道はその他の道路よりも、通行する車両の数も多くまた重量の非常に大きい車両も通るため、より強度や耐久性が求められます。
↓アスファルト舗装の構成と役割についてはこちらの記事を参照ください。
国道のアスファルト舗装の施工例
①着工前
国道の中央分離帯を撤去し、アスファルト舗装で復旧する工事となります。
②既設舗装版のカッター切り
まずは、既設の構造物を撤去するために既設アスファルト舗装版を直線的に切断していきます。
国道のアスファルト舗装厚は大きいので、専用の機械で段階的に切断していきます。
③中央分離帯の撤去
中央分離帯を撤去していきます。
日中の国道は交通量が多いため、日中に施工すると道路交通に大きな影響がでます(渋滞などにより事故の危険性が高まります)。
よって、交通量の少ない夜間での施工となります。
④路床まで掘削
路床まで必要な深さまで掘削します。
測点毎に、必要な深さ及び幅となっているか測定し記録します。
⑤下層路盤材の搬入
下層路盤材を搬入します。
通常であればダンプからの直接搬入ですが、今回の施工では施工幅が狭いのでユンボで搬入しています。
下層路盤材料には、施工現場近くから経済的に入手できる再生クラッシャランなどを使用します。
⑥下層路盤の転圧
転圧機械を用いて下層路盤を十分に締固め必要な強度を確保します。
⑦下層路盤の出来形管理
下層路盤が設計通りに施工出来ているか、厚みや舗装面からの下がり高さを測点毎に測定し記録します。
本現場での下層路盤厚は15㎝です。
⑧上層路盤材の搬入
上層路盤材料を搬入します。
上層路盤材料には、良好な骨材粒度に調整した粒度調整砕石などを使用します。
⑨上層路盤の転圧
転圧機械を用いて上層路盤を十分に締固め必要な強度を確保します。
⑩上層路盤の出来形管理
上層路盤が設計通りに施工出来ているか、厚みや舗装面からの下がり高さを測点毎に測定し記録します。
本現場での上層路盤厚は15㎝です。
⑪乳剤散布(プライムコート)
上層路盤を施工後、写真のように乳剤を所定量均一に散布します。
路盤の上に乳剤を散布することで下記の効果があります。
・路盤とアスファルト混合物とのなじみを良くする
・路盤表面部に浸透し、その部分を安定させる
・降雨による路盤の洗堀または表面水の浸透などを防止する
・路盤からの水分の蒸発を遮断する
プライムコートには通常アスファルト乳剤(PK3)を用います。
散布量にも規定があり、一般に1~2リットル/m2が標準です。
⑫安定処理路盤材の敷設
上層路盤材料として、アスファルトを混合した加熱アスファルト安定処理路盤材を敷設します。
⑬安定処理路盤の転圧
転圧機械を用いて、十分に締固めます。
⑭安定処理路盤の出来形管理
安定処理路盤が設計通りに施工出来ているか、厚みや舗装面からの下がり高さを測点毎に測定し記録します。
本現場での安定処理路盤厚は8㎝です。
⑮乳剤散布(タックコート)
タックコートは、新たに舗設するアスファルト混合物とその下層との付着を良くするために行います。
タックコートには通常、アスファルト乳剤(PK4)を用い、散布量は0.3~0.6リットル/m2が標準です。
⑯基層の舗設・転圧・出来形管理
基層を舗設します。
基層を転圧機械を用いて十分に締固めます。
基層が設計通りに施工出来ているか、厚みや舗装面からの下がり高さを測点毎に測定し記録します。
本現場での基層の厚みは5㎝です。
⑰乳剤散布(タックコート)
基層の上に、乳剤(PK4)を散布します。
⑱中間層の舗設・転圧・出来形管理
基層と同様の手順で、中間層を施工します。
中間層を舗設します。
転圧機械を用いて、十分に締固めます。
中間層が設計通りに施工出来ているか、厚みや舗装面からの下がり高さを測点毎に測定し記録します。
本現場での中間層の厚みは5㎝です。
⑲乳剤散布(タックコート)
中間層の上に、乳剤(PK4)を散布します。
⑳表層の舗設・転圧・出来形管理
基層・中間層と同様の手順で表層を施工します。
国道の表層に用いるアスファルト材料(改質アスファルト)は強度が求められるため、その性質上粘度が高く施工性が悪いです。
また温度が下がりやす為、素早い施工が求められます。
転圧機械を用いて十分に締固めます。
表層が設計通りに施工出来ているか、厚みを測点毎に測定し記録します。
本現場での表層の厚みは5㎝です。
㉑完成
完成です。
いかがでしたでしょうか?
国道のは舗装構成の断面が多いため、施工手順も多いことが分かります。
それだけ、重要な道路ということですね。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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