こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、溶接部の塗装について説明します。
【鋼橋塗装】溶接部の塗装について
溶接部は、一般部に比べて早期に発錆する傾向がある。
溶接部が母材一般部と比べて発錆しやすいのは、溶着金属と母材の材質が異なるので局部腐食電池を構成し母材が減損しやすいためである。
※腐食電池とは
異種金属の接触、あるいは組成比、組織及び結晶方位の異なる同一種類の金属表面において、電気化学的反応として電位の異なる2極が存在する電池が形成され、湿性の腐食環境中では陽極からの金属イオンの溶出と電子の移動により腐食が進行すること
溶接部の塗装にあたっては、下記のような留意点がある。
① アルカリふくれ
溶接部には溶接棒の被覆剤によってはアルカリ物質が付着するので、油性系塗料の場合、塗膜がけん化されてアルカリふくれが生じることがある。
溶接部付近のアルカリ物質の中和または除去によって、アルカリふくれは防止できる。
② 水素ふくれ
溶接直後の溶接部に塗装すると水素ふくれを生ずることがある。
水素ふくれは、溶接部に溶解した水素が後からビード表面から放出されることが原因で、溶接直後の塗装を避けること、溶接部を加熱して水素の放出を早めることで防止できる。
③ 下塗りの回数
現場溶接による現場継手部は、一般に形状が複雑で、素地調整により完全に除錆することができないので、下塗りの回数を一般部より多くする必要がある。
④ 塗膜厚さのばらつき
溶接部は、素地調整作業や塗布作業の作業性があまりよくないうえ、溶接ビードの凹凸などにより、塗膜厚さの局部的なばらつきが大きい。
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