こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、コンクリートの劣化現象について説明します。
コンクリートの劣化現象について
コンクリート標準示方書では、コンクリートの維持管理において劣化機構を推定することを原則としている。
しかし、現実は
① 水がかり
② ひび割れ
③ 鋼材腐食
が認められるコンクリート構造物については、劣化機構の推定が容易ではない。
【劣化現象と劣化機構】
劣化現象 | 劣化機構 |
① 水がかり
② ひび割れ ③ 鋼材腐食 |
① 中性化
② 塩害 ③ 凍害 ④ 化学的腐食 ⑤ アルカリシリカ反応 ⑥ 疲労 ⑦ すりへり |
下記に、上記3つの劣化現象について説明する。
① 水がかり
水は、塩害等による鋼材腐食、凍害、アルカリシリカ反応、化学的腐食、交通作用の繰返しによる疲労など、様々な劣化を引き起こす要因となる。
本来、水がかりや水の作用が想定されていない箇所に水が存在する場合は、対象とする部位・部材に、劣化につながる要因が内在するかどうか、あるいは外部から供給されるかどうかの確認が重要である。
② ひび割れ
初期ひび割れや中性化・塩害による腐食ひび割れ、および荷重により発生するひび割れなど有害となる可能性のあるひび割れについては
・そのひび割れが構造的な要因によるものか
・または進行性のものであるか
を考慮して対策の要否判定(診断)を行う必要がある。
③ 鋼材腐食
コンクリート中の鋼材は、かぶりコンクリートが健全である限り腐食しない。
※電食(外部電気設備からの迷走電流による腐食)を除く
しかし、中性化や塩害による不動態被膜の破壊、凍害やすりへりによるかぶりの減少、アルカリシリカ反応や疲労によるかぶりコンクリートのひび割れなどにより、かぶりコンクリートが健全でなくなる場合がある。
実際には、これら要因が複雑に絡み合った複合劣化であることが多く、鋼材腐食に起因した変状であるが原因を推定できない場合は、点検強化により鋼材の腐食程度の変化を定期的に把握するなどして、適時、適切な維持管理を行っていく必要がある。
以上です。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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