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【国交省調査】インフラ点検、管理者に新技術導入広がる/市町村への普及が課題
日刊工業新聞より
インフラの維持管理で業務の効率化や高度化を後押しする新技術の導入が拡大している。
国土交通省が施設管理者を対象に実施した調査によると、点検・診断などにロボットやセンサーといった新技術を導入している施設管理者は半数に迫り、4割弱だった2年前の前回調査時に比べ増加した。
今後は都道府県や政令市より低調な市町村への導入促進が課題になりそうだ。
調査は4~7月、国交省所管のインフラ11施設分野を管理している国の機関や都道府県、市区町村、コンセッション(公共施設等運営権)事業者などに実施。
95%の2089団体が回答した。
2016年4月~21年3月の取り組み状況を集計している。
11施設は
▽道路
▽河川
▽ダム
▽砂防
▽海岸
▽下水道
▽港湾
▽空港
▽航路標識
▽公園
▽公営住宅。
点検・診断などの業務に新技術を導入している施設管理者の割合は46%。前回の19年度調査に比べ11ポイント上昇した。
11施設分野別では空港と航路標識が100%だった。
次いで道路39%、港湾29%、河川23%の順に続いている。
新技術の導入率を施設管理者別に見ると、国や都道府県、政令市を合わせた導入率は99%(19年度調査比3ポイント増)となった。
「その他市区町村」は38%(7ポイント増)と低調で導入拡大の余地がある。
国交省は新技術の導入状況を市町村の人口別、技術職員数別でも集計した。
人口別は少ないほど割合が低くなっており、50万人以上76%、10万人以上50万人未満69%、5万人以上10万人未満44%、1万人以上5万人未満38%、1万人未満28%だった。
技術職員数別でも同様の傾向があった。
11人以上いる市町村が54%なのに対し、10人以下は6~10人32%、3~5人35%、1~2人33%、0人30%と30%台にとどまる。
国交省によると、新技術情報提供システム(NETIS)維持管理部門の30技術を対象に計測したところ、従来技術に比べコストが12%縮減、工程も28%短縮できる可能性がある。
人口減少や少子高齢化の影響でインフラの維持管理に充てる予算や人員はさらに制約が掛かる懸念がある。
国交省は新技術の導入を後押しし、トータルコストの縮減や生産性向上を実現する必要があると見ている。
以上です。
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