原油先物(WTI)が大暴落

時事通信

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

原油先物価格のWTIがマイナスになるという、歴史的な出来事が起こっています。

 

原油先物(WTI)が大暴落

原油先物(WTI)の5月限の価格が、一時、1バレルの価格マイナス約40ドルを付けたとしてニュースになっています。

原油先物価格は、今年の初めには1バレル約60ドル程度でしたが、コロナの影響により3月あたりから暴落し、1バレル20ドルを割りその時もニュースになっていましたが、今回はそれを更に上回る暴落となっています。

 

【原油先物(WTI)の価格チャート】

 

価格暴落の理由

価格が暴落した理由はいくつかあるようです。

・コロナの影響による、需要の低下

・需要減により、原油貯蔵能力の限界

・需要減にもかかわらず、ロシア、サウジアラビアによる増産宣言(今は減産で合意済み)

などにより、原油価格はマイナスとなり、お金を払ってでも原油を引き取ってもらわなければならない状況になりました。

 

価格がマイナスになったことにより

『原油を受け取れば、お金を払うのではなく、お金をもらえる。では、タンカーを借りて現物を受入れよう。』

と考えてしまいがちですが

WTIの公式の受け渡し場所が、アメリカのオクラホマ州とのことで、アメリカのど真ん中です。

※このオクラホマ州の貯蔵施設が満タン状態になる

よって、タンカーを借りて現物の受入れ等は不可能です。

このような状況により、5月限の価格が大暴落しています。

 

原油先物(WTI)価格は期限がある

今回、マイナスになったのは5月限の価格で、それ以降の価格はマイナスになっていません。

5月限の締め日が4月21日であったため、ファンド等による投げ売りがあったようです。

なお、現時点における6月限以降の価格は下記の表のとおりです。

 

6月限の価格は1バレル約21ドルとなっており、マイナスとはまだほど遠いです。

一方で、1年後の価格も30ドル台のため、原油価格は依然低調です。

 

原油価格の指標は大きく3つ

原油価格はWTIだけでなく、大きく3つあります。

① NY原油(WTI原油)

② ブレント原油(北海原油・北海ブレント)

③ 東京原油(ドバイ原油・中東産原油)

NY原油、ブレント原油、東京原油の3種類です。

 

NY原油はWTI原油とも言い、アメリカのニューヨークにあるNYMEXという商品先物取引所で取引されている原油で世界のベンチマークとなっています。

今回、大暴落したのはこのWTIの価格です。

 

ヨーロッパでベンチマークとされているのがブレント原油です。

北海油田・英国領海北部のブレント油田から産出される原油でイギリスロンドンのICEフューチャーズ・ヨーロッパで取引されています。

 

3つ目が東京原油です。

東京にある東京商品取引所で取引されているため東京原油と言いますが、取引の指標となっているのは中東のドバイ、オマーンで産出された原油でアジアではこの原油価格がベンチマークになっています。

 

よって、WTI以外のブレンドや東京原油価格は、現在1バレル20ドル台で推移しています。

 

原油価格の大暴落により、何が起きるか?

原油価格(WTI)の大暴落により、経済への影響は出ると思われますが、どうなるかは分かりません。

世界最大の原油輸出国はアメリカであり、アメリカにはシェールガス企業があり、シェールガス企業は高い採掘コストをかけて原油を産出しています。

原油価格が、現在の水準のままいけば、採掘コストが見合わず赤字が続くことは明白です。

シェールガス企業は、社債を発行したり銀行から巨額の融資を受けているはずのため、シェールガス企業が破綻となれば、アメリカ経済への影響は大きいと思われます。

また、その他の産出国にとっても、現在の原油価格が続けば悪影響は避けられないでしょう。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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