こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
コンクリートには様々な種類があり、いずれも独自の性質や特徴を持っています。
現在、それぞれのコンクリートの特徴や用途を紹介しています。
本日は【水中コンクリート】についてです。
ぜひご覧ください。
【水中コンクリート】さまざまなコンクリートの特徴や用途
水中コンクリートとは
護岸や防波堤、海や河川にかかる橋脚の基礎などとして使用する構造物は、水面下でのコンクリート施工が必要になります。
この時に使われるコンクリートが水中コンクリートになります。
ただし、水の影響でコンクリートの材料分離や強度低下が生じやすいため、基本的には水中コンクリートを使用しない方法を検討することが大前提になります。
水中コンクリートの分類
水中コンクリートはは次の3種類に分類することが出来ます。
①一般的な水中コンクリート
混和剤として減水剤を添加しているコンクリート
②水中不分離性コンクリート
水中不分離性混和剤と呼ばれる混和剤で粘性を高めて、水中での材料分離に強くしたコンクリート
③場所打ち杭・地下連続壁用の水中コンクリート
基礎などとして作られる場所打ち杭や地下連続壁のための水中コンクリート
なお、水中コンクリートでは水に直接触れると材料分離が起こりやすいため、コンクリートポンプ工法やトレミー工法などの水に触れずに打設する方法が用いられます。
【コンクリートポンプ工法】
陸上または海上に設置したコンクリートポンプからコンクリートを水底へ圧送して打設する工法。
管の先端を打込み済みのコンクリート中に比較的長距離まで圧送できる。
【トレミー工法】
直径30㎝弱で上端にホッパーを備えたトレミー管を打込み箇所の底部に設置してコンクリートを流し、打込みの進行とともに上方へ抜いていくことで材料分離を防ぎながら打設する工法。
トレミー管の操作には熟練が必要であるが、適切に施工すれば空気中の施工と同様の強度を実現することが出来る。
水中コンクリートの配合
水中コンクリートは、水中という特殊な環境下で使用されるため、特にワーカビリティやコンシステンシーが良好であること、粘性が高くて材料分離を生じにくい配合設計を心がける必要があります。
・単位セメント量は370kg/m3以上を標準とする
・水セメント比は50%以下
・場所打ち杭、地下連続壁用の水中コンクリートの場合、単位セメント量350kg/m3以上、水セメント比55%以下が標準
・強度は、標準的な供試体の強度に対して0.6~0.8倍に設定
・スランプは工法によって異なる
・コンクリートポンプ工法やトレミー工法の場合、13~18cm
・底空き箱などを用いる場合、10~15cm
・場所打ち杭、地下連続壁用の場合、18~21cm
水中コンクリートの施工
・水中コンクリートの施工では、水と直接的な接触を避けることが重要
・水中コンクリートでは振動機などによる締固めを行うことはできない
・打込みでは水の流れが生じていない状況での実施が原則である
・上記が困難な場合、5cm/sまで許容される
・コンクリートが硬化するまでの間、水の流動を防ぐ対策が必要
・コンクリートポンプ工法もトレミー工法も、コンクリートに管を挿入した状態を維持しながら次々と打込む
・コンクリートポンプ工法の場合、挿入深さは30~50cm
・トレミー工法の場合、挿入深さは2m以上
いかがでしたでしょうか?
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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