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【大成建設ら】低騒音・低振動の液状化対策工法を開発/杭延長2割減でコストも削減
日刊工業新聞より
大成建設ら4社が低騒音、低振動の液状化対策工法を開発した。
砂地盤を締め固めるバイブロフロット(振動体)に、騒音や振動が周囲に伝わりにくい高周波振動機を採用している。
従来工法よりも杭径を太くすることで施工本数を減らし、杭の施工延長を2割程度削減。施工コストの削減にもつながる。
「TS-improver(ティー・エス・インプローバー)」工法は大成建設と三信建設工業、大成ロテック、成和リニューアルワークスの4社で共同開発した。
埋め立て地や港湾関連施設、石油プラントなど臨海部での工事に適用を想定する。
周辺への騒音を抑えられることから、都市部での適用にも効果を見込む。
施工手順はまず、クレーンでバイブロフロットをつり下げて地面に対して垂直にセットし、振動させて地中の所定位置まで貫入する。
次に改良杭の材料となる中詰め材をサイロチューブの先端から供給、地盤内で圧入して改良杭を造成する。
中詰め材の供給量はケーシングパイプ内で計測・記録できるため、充てん状況が把握可能になる。供給量が不足していた場合は適正量まで補充する。
専用の打設機械がなくても、汎用(はんよう)クレーンで施工できる。
打設機械を使って施工する「サンドコンパクションパイル工法」は杭径が700ミリなのに対し、新工法は杭径が800ミリに拡大できる。
杭の打設本数が減り、施工延長と施工コストが削減できる。
開発に携わった大成建設は「BCP(事業継続計画)対策や国土強靱化で、今後も液状化対策のニーズはある」(土木本部土木設計部陸上設計室・中西誉室長)として、新工法を積極的に提案していく考えだ。
以上です。
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