【日建連】道路・鉄道工事の公害発生現場実態調査、6割で工費増・3割で工期遅延

時事通信

 

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【日建連】道路・鉄道工事の公害発生現場実態調査、6割で工費増・3割で工期遅延

 

日刊工業新聞より

 

 

日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、工事現場で発生する公害(苦情)の2021年度実態調査結果をまとめた。

振動や騒音などが発生した現場の6割で工費が増加し、3割超で工期が遅延していることが判明。

こうした事態を未然に防ぐため、発注者に対し公害リスクを想定した工法や手順などの検討をあらかじめ行うよう呼び掛けている。

同様の調査は「上下水道・電力工事」「道路・鉄道工事」「公共建築工事」を対象に1年ごとのローテーションで行っており、今回は21年9月時点で施工していた道路・鉄道工事(請負金額5億円以上)の現場で実施。

会員37社の504現場(道路342現場、鉄道162現場)の実態を明らかにした。

公害の発生状況を見ると、504現場のうち「若干あり」または「あり」「相当あり」の合計が47%の235現場で、「なし」が53%の269現場。

公害の種類別内訳は、最多が164件の「騒音」で全体の33%を占める。

次いで「振動」90件、「土ぼこり等」74件、「交通問題」63件と続いている。

公害の発生が工費に及ぼした影響も調査したところ、公害が発生した235現場で60%の141現場が「工費への影響がある」と答え、工費の増加につながっている。

公害の発生を受け実施した個別対策は666件で、工費に影響した対策措置が251件あったことも判明。

このうち約半数を「作業時間帯の変更」「使用機械の変更、改善」「機械、仮設備等の設置場所の変更」の三つが占めた。

工期に及ぼした影響も調べた結果、32%の75現場が「若干あり」もしくは「あり」「相当あり」と答えた。

工期への影響度合いを実際に遅延が生じた日数で見ると、75現場のうち83%の62現場は90日未満。残りは90日以上180日未満が7現場、180日以上360日未満と360日以上が各3現場となっている。

発注者による着工前の公害防止策も調査。

計画・設計段階で公害防止のための調査が十分に行われていたかという問いに対し、40%の201現場が「はい」で31%の157現場は「いいえ」だった。

調査が十分に行われたと思った場合、その結果が設計や積算、工法、工期に反映されたかどうかという問いに対しては、201現場のうち62%の124現場が「はい」で21%の43現場が「いいえ」と回答している。

 

以上です。

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