【関東整備局】2024問題の課題と対応まとめる、円滑運用へ3者勉強会設置

時事通信

 

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【関東整備局】2024問題の課題と対応まとめる、円滑運用へ3者勉強会設置

 

日刊工業新聞より

 

 

関東地方整備局は、建設業に時間外労働の罰則付き上限規制が適用される「2024問題」に対する課題と対応をまとめた。23日に開いた1都8県の建設業協会との意見交換会で示した=写真。上限規制の適用を前に、円滑な運用に向け労働部局との連携を強化。週休2日制の採用が遅れている市町村の取り組みを後押しする。ICTやBIM/CIMの活用促進といった施策も盛り込んだ。
2024年4月に適用される上限規制では、災害復旧や除雪作業などが除外される。ただ建設業界からは除外作業を明確化するよう求める声が挙がっていた。
関東整備局がまとめた「課題と対応」では、各県にある厚生労働省の出先機関と関東整備局の出先事務所、各都県建設業協会の3者で勉強会を立ち上げる方針を示した。建設業界と労働部局とのコミュニケーションを緊密にし、運用時の円滑化につなげる。勉強会は都県ごとに立ち上げる考えだが、詳細は今後詰める。
労働基準法では法定労働時間を原則1日8時間、週40時間までと定めている。これを順守するには週休2日制の実施が前提となるが、建設業界は特に市町村で取り組みが遅れているとの指摘がある。関東整備局は関東ブロック発注者協議会が毎年まとめる「週休2日制対象工事の実施状況」の調査対象を、従来の都県政令市から区市町村まで拡大することを検討する。27日にも開く同協議会で提案する予定だ。
さらに週休2日制の実施状況を「見える化」し自治体の取り組みを促す。直轄工事では建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した月単位の現場閉所実態調査も実施することにしている。
このほか交通規制を伴う夜間の道路工事で、特記仕様書の規定を作業時間から道路使用許可時間の記載に改める。ニューマチックケーソン工事では残業を前提とした24時間2交代制の積算基準に見直す。建設業許可・経営事項審査や賃上げ総合評価の実績確認、公共事業労務費調査など、これまで郵送や書面で行ってきた各種手続きをオンライン化して生産性向上を図る。「土木工事電子書類スリム化ガイド」の改訂や、現場の書類作成を支店や本社などで支援する「建設ディレクター制度」の水平展開なども盛り込んだ。
意見交換の中で関東整備局の小林賢太郎企画部長は「国土交通省と県、市町村の工事関係書類統一を検討するなど生産性向上につながる施策に発注者協議会を通じて取り組んでいきたい」と強調。自治体と連携し、さらなる生産性向上を目指す考えを示した。

 

 

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