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【日建連会員】20年度の時間外労働、年720時間超は横ばい推移/休暇取得率は上昇
日刊工業新聞より
日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)が会員企業のデータを集計した2020年度「労働時間調査報告書」をまとめた。
24年度から建設業に適用される時間外労働の罰則付き上限規制(年間720時間)を超えていた従業員の割合は、非管理職が2割以下、管理監督者が1割以下となり、前年度から横ばいで推移した。
大きく削減できなかった一因として、コロナ禍で遅れた事業活動を取り戻すための時間外労働が影響したと見ている。
調査は会員142社に依頼し、60%の85社が回答した。
時間外労働を行った従業員の割合に関する設問に関しては、回答しなかった会員の一部を除き、非管理職で84社の7万2974人、管理監督者で82社の4万7105人を対象に調査した結果をまとめた。
年間720時間を超えていた非管理職は1ポイント減の13%で、管理監督者は前年度と同じ8%。
非管理職の結果割合を時間区分別に見ると、720時間以上840時間未満8%、840時間以上960時間未満4%となり、いずれも前年度と同じ割合だった。
960時間以上が1ポイント減の1%となった。
時間外労働時間は、平均で非管理職が前年度の380時間から374時間に若干減った半面、管理監督者が310時間から312時間とやや増えた。
非管理職と管理監督者で年間62時間の開きがあるものの、97時間も開いていた17年度からは年々縮まってきている。
年次有給休暇の取得率は着実に上昇。平均取得率は、非管理職が2ポイント高い56%(平均取得日数10・2日)、管理監督者が3ポイント上回る45%(9・1日)となった。
日建連は17年9月に公表した「時間外労働の適正化に向けた自主規制」で、時間外労働の削減目標を段階的に設定。
19~21年度は年間960時間以内、22~23年度を840時間以内とし、24年度からは720時間以内を目標に掲げる。
報告書は日建連労働委員長名で会員企業に17日通知した。
日建連は近く労働委員会職場環境部会にワーキンググループ(WG)を発足。
時間外労働のさらなる削減方策を議論し、本年度末までに一定の成果をまとめる。
時間外労働の削減で実績を残している企業の取り組み事例も収集し、会員に水平展開していく。
以上です。
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