【土木工学】のり面保護工について②

土木工学

こんにちは。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

前回、のり面保護工に関する記事を書きました。

 

 

前回はのり面保護の植生工について紹介しましたが、本日は『構造物』によるのり面保護について紹介します。

ぜひご覧ください。

 

【土木工学】のり面保護工について

のり面保護工の種類とその目的

のり面保護工は、のり面の浸食や風化を防止して、のり面の安定を図るものです。

のり面保護工には『植生』によるものと『構造物』によるものとに分かれます。

今日は、構造物によるのり面保護工の種類について紹介します。

 

構造物によるのり面保護工

構造物によるのり面保護工は、そのままでは安定が確保できないのり面で、植生が不適なのり面、植生だけでは浸食に対する長期安定が確保できないのり面、崩壊、落石、凍結などのおそれがあるのり面に対して行うものです。

以下にその種類を列記したいと思います。

 

①モルタル吹付工、コンクリート吹付工

風化しやすい岩、風化して剥落のおそれのある岩、土丹などの植生が適当でないのり面に用いられる。

・のり面に湧水がないことが条件

・吹付厚の標準は次の通り

【モルタル吹付工】8~10cm

【コンクリート吹付工】10~20cm

 

②石張工、ブロック張工

のり面の風化および浸食などの防止を主目的とする。

1:1.0より緩勾配で粘着力のない土砂、泥岩などの軟石、崩れやすい粘土などののり面に用いられる。

 

③コンクリート張工

割目や節理の多い岩盤、ゆるい崖すい層などで、のり枠工やモルタル吹付工ではのり面の安定が確保できないと考えられる場合に用いられる。

 

④のり枠工

玉石、転石混じり土砂、風化の進んだ岩等の不安定なのり面の保護工としてはのり枠工が用いられる。

のり枠工には、工場で製作されるコンクリートブロックを組立てるプレキャスト枠工と現場でコンクリートを打設してつくる現場打ちコンクリート枠工の2つがある。

 

⑤吹付枠工

吹付枠工は、機能的には現場打ちコンクリート枠工と同様であるが、のり面の状況・形状にあわせた枠が可能で、施工性もよく亀裂の多い岩盤のり面や、早期に保護する必要があるのり面などに用いられる。

 

⑥じゃかご工(のり面じゃかご工)

のり面に湧水があって土砂が流出するおそれがある場合、崩壊した箇所を復旧する場合、凍土によりのり面が剥離するおそれのある場合などに用いられる。

 

⑦網柵工

植物が十分に生育するまでの間、のり面表層部の浸食や湧水による土砂流出を防止する目的で、のり面に木杭などを打ち込み、これにそだ、竹、高分子材料のネットなどを編んで土止めを行うもの。

 

⑧グラウンドアンカー工

硬岩または軟岩ののり面において、岩盤に節理や亀裂などがあり、崩落のおそれがある場合などに、抑止力を付与する目的で、岩盤を直接緊結して崩落を防止する工法

 

⑨杭工

のり面の崩壊に対して比較的大きな抑止力を期待する場合に用いられる。

杭の断面、形状、杭間隔は、崩壊抑止力から決定されるが、杭間の中抜けに対しても安全なように配慮する必要がある。

 

⑩落石防止網工

落石、はく落防止の目的で落石、表層部のはく落のおそれのあるのり面に適用される。

 

⑪擁壁工

地形や用地の関係、または隣接する水路やその他構造物、施設などにより、安定なのり面勾配で、切土や盛土を行うことが不可能な場合に用いる。

 

 

いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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