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福島県沖地震/インフラに被害、急がれる全容把握、業界も支援対応へ準備
日刊工業新聞より
16日深夜に福島県沖で発生した地震で道路や鉄道など基幹インフラが被災した。
常磐自動車道や東北自動車道の福島、宮城両県内区間などで路面の段差やひび割れが発生。
行政機関などでは道路ののり面崩落や土砂崩れなど被害状況の全容把握を急いでいる。
建設関係団体は「地域の守り手」の役割を果たすため、災害対策組織を立ち上げるなどし支援対応の準備を整えた。
生活や仕事を支える基幹インフラの早期復旧に向け官民が奔走している。
16日午後11時36分に発生した地震の規模はマグニチュード(M)7・4と推定。
宮城県登米市や福島県相馬市、南相馬市などで最大震度6強の揺れとなり、東北から関東、北陸の広範囲で震度5弱以上を観測した。
国土交通省によると、17日午前9時時点で高速道路6路線が通行止め。
常磐道は南相馬IC~新地IC間で段差やひび割れが集中的に発生した。
いずれも点検・調査中で復旧作業に順次着手する見通しだ。
国道や地方道でも橋梁損傷や電柱倒壊を要因とする通行止めが相次ぐ。
福島県国見町の要請を受け、国交省は町内の橋梁損傷現場に道路関係の調査班を送った。
鉄道は同日午前7時時点で15事業者41路線が運転停止中。
走行車両が脱線した東北新幹線も運行再開が見通せていない。
国交省は東北、北陸地方整備局管内を防災ヘリで調査し被害の全容把握を急ぐ。
沿岸部に加え、土砂災害や雪崩の懸念がある山間部を含めて広域を確認している。
斉藤鉄夫国交相は同日午前9時30分に開いた同省の災害対策本部会議で、早期の道路復旧や公共交通の代替手段の確保を指示。
週末の荒天に注意を払った上で「被災者、被災地に寄り添った災害対応に取り組んでほしい」と呼び掛けた。
日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は本部と東北支部に対策本部を設置。
同日午前に開かれた東北整備局の対策会議に東北支部の関係者が出席し情報収集した。
全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)傘下の宮城県建設業協会(宮城建協、千葉嘉春会長)は、地震発生直後の17日午前0時に対策本部を設置。
福島県建設業協会(福島建協、長谷川浩一会長)は南相馬市の被災箇所に使うブルーシートや土のうなどの調達に努めた。
日本道路建設業協会(道建協、西田義則会長)は、西田会長を本部長とする対策本部を本部と東北支部に設け応急復旧に当たった。
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