【マスコンクリート】さまざまなコンクリートの特徴や用途

土木工学

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

コンクリートには様々な種類があり、いずれも独自の性質や特徴を持っています。

現在、それぞれのコンクリートの特徴や用途を紹介しています。

本日は【マスコンクリート】についてです。

ぜひご覧ください。

 

【マスコンクリート】さまざまなコンクリートの特徴や用途

マスコンクリートとは

体積や重量の大きいコンクリートマスコンクリートと言い、大規模な構造物で活用されています。

マスコンクリートは大規模であるがゆえに、温度ひび割れと呼ばれる特有のひび割れを招きやすいという弱点を抱えており、施工時にはこのひび割れを防ぐことが重要です。

マスコンクリートの定義はコンクリート標準示方書とJASS5でばらつきがあります。

【コンクリート標準示方書】

広がりのあるスラブ(床版)で厚さ80㎝~100㎝以上、下端が拘束された壁では厚さ50㎝以上のもの

【JASS5】

マスコンクリートは部材断面の最小寸法が大きくて、水和熱の温度上昇によって有害なひび割れが発生する恐れのあるコンクリート

この場合の部材断面の最小寸法は、壁状部材で80㎝以上、マット状部材で100㎝以上を目安

 

マスコンクリートで生じやすいひび割れ

マスコンクリートは水和反応熱によって温度が上昇しやすく、それに伴う体積変化によって大きな引張応力が発生し、ひび割れを起こしやすい特徴があります。

このようなコンクリートの温度変化によって生じるひび割れを温度ひび割れといいます。

 

温度ひび割れの原因は、外部拘束を原因とするものと、内部拘束を原因とするものの2種類に分類できます。

【外部拘束によるひび割れ】

コンクリートの材齢がある程度進行した後に発生する貫通ひび割れのこと。

新設コンクリートの収縮変形が、既設コンクリートや接する岩盤により拘束されて生じる

【内部拘束によるひび割れ】

初期の段階で発生する表面のひび割れで、コンクリート表面と内部の温度差から生じる内部拘束応力により生じる

 

マスコンクリートの材料

マスコンクリートを用いる際は、温度ひび割れの発生を抑制することが重要です。

【温度ひび割れの発生を抑制するために】

発熱量の低いセメントが望ましい

・低熱ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメントなど

・マスコンクリートの施工では、複数の生コン工場から調達するのが一般的

・その際、使用するセメントや混和剤は同じメーカーのもので統一する

骨材も同じ産地のもので出来るだけ統一する

 

マスコンクリートの施工

施工時でも温度ひび割れの発生抑制を意識しなければならず、特にコンクリートの温度管理が重要です。

・練り混ぜ時には、氷や冷水を練り混ぜ水に用いる

骨材を冷却しておき、コンクリートの温度を下げる

・材料自体を冷却することを、プレクーリングと言う

・打設では、打込み区画を小さくし、打ち継ぎする際の時間間隔も短くする

・あらかじめ施工箇所にパイプを通して冷水や冷気を流すことでコンクリートの温度を下げる方法をパイプクーリングと言う

・あらかじめ設定した位置に断面欠損部(ひび割れ誘発目地)をつくっておき、その箇所にあえてひび割れを生じさせて適切に処理する制御方法もある

 

マスコンクリートの養生

・コンクリート部材内外の温度差が大きくならないようにして、コンクリート温度をできるだけ緩やかに外気温へ近づける

・急激に温度は下げない(水和反応を止めてしまう)

・急激な温度変化と乾燥を防止するため、型枠を取り付けている期間も通常よりも長めに設定するのが一般的

 

 

いかがでしたでしょうか?

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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