コンクリート構造物の維持管理方法について

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、コンクリート構造物の維持管理方法について説明します。

 

コンクリート構造物は適切な施工、維持管理により長期間(数十年)の寿命を得ることが可能である。

一方で、コンクリート構造物の高齢化の割合が大きくなってきており、維持管理費用の増大が社会的な課題として捉えられてることも認識しておくべきである。

コンクリート構造物の状態を良好に維持すること、安全性や使用性などの要求性能を満たしていくために、コンクリート構造物の状況を適確に把握・分析し、適切な維持管理・対策を実施していくことが求められる。

 

維持管理方法

コンクリート構造物の維持管理は、策定された維持管理計画に基づき、下図に示すように

・点検

・劣化機構の推定

・劣化進行あるいは性能低下の予測

・構造物の性能評価

・対策の要否判定

からなる診断、診断結果に基づいて必要に応じて実施される対策ならびにそれらの記録から構成される。

 

維持管理計画

維持管理計画とは、構造物の状況を考慮して、診断・対策・記録などの実施時期、頻度、方法および体制を総合的に計画した結果を示すものである。

【構造物の維持管理手順】

維持管理計画では、まず

・維持管理の期間(既設構造物においては、予定供用期間からこれまでの供用期間を差し引いた残存予定供用期間)

・維持管理区分(予防・事後・観察の3区分)

などの基本方針を設定する。

その後

・点検で実施する調査の内容(方法や頻度など)

劣化予測方法や劣化した構造物の性能評価方法

・対策の要否判断基準となる維持管理限界(維持管理上の限界として設定される管理指標値)

記録の方法

などを具体的に設定する。

 

診断

診断には、初期・定期および臨時の診断があり、十分な知識と経験を有する技術者が実施する必要がある。

また、構造物の診断にあたっては、維持管理計画に基づいて点検を実施し、その結果から劣化状況の確認、劣化機構の推定、劣化予測ならびに構造物の性能評価を行い、対策の要否を行う。

 

対策

対策は

・点検強化

・補修

・補強

・供用制限

・解体、撤去

に分類される。

 

診断において、対策の必要があると判断された場合には、

・構造物の重要度

・維持管理区分

・残存予定供用期間

・劣化機構

・構造物の性能低下の程度

などを考慮して目標とする性能を定め、対策後の維持管理の容易さ、経済性、環境性などを検討したうえで、対策後の構造物の性能を所要の期間確保できる適切な対策方法を選定し、実施する。

 

対策の実施にあたり、その具体的な方法を決定するための調査を実施して、対策が合理的になされるように、予算・組織・人員なども含めて適切に計画を立てることが必要である。

 

記録

構造物の維持管理を効率的かつ合理的に行うために

・構造物の緒元

・構造物の設計、施工基準類

・工事記録

・供用中の診断や対策

に関する記録を維持管理計画に基づいて参照しやすい方法で記録し、保管することが重要である。

大量のデータを一括管理する場合には、効率的なデーターベースシステムを構築し、常に利用しやすい電子データの状態で保管することが望ましい。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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