海外建設プロジェクトのリスクについて

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こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、月刊道路建設に投稿された、海外建設プロジェクトのリスクについて紹介します。

 


海外建設プロジェクトのリスクについて

海外建設事業、特に法制度やコンプライアンス意識などが未成熟な発展途上国での建設工事は、事業損益に直結する数多くのリスク要因がある中で、工事を実施せざるを得ない。

下記に代表的なリスクの数々について列記する。

 

① 入札・交渉から契約までに関わるリスク

・施主側の手続きの遅れなどで入札契約手続きが遅延する。

・入札後、知らないうちに現場状況が変わる(支障物の設置など)。

・顕著な物価変動がある。

・プロジェクトに影響を及ぼす関係法令、手続きの変更。

など

 

② 為替・物価に関わるリスク

・為替レートの変動による為替差損の発生。

・工事中にアジア通貨危機が発生し現地通貨が暴落する。

・材料単価の暴騰。

など

 

③ 気象・気候に関わるリスク

・工事中の予期せぬ気象、気候条件に関わるリスクはアジアモンスーン諸国では顕著。

・雨季と乾季が明確であり、予定していた工事適期(乾季)に終わらない。

・大きな工事遅延、追加コストの発生。

 

④ JVや下請契約に係るリスク

・現地発注者が、日本企業側にあきらかに不利な扱いをする。

・現地発注者から、能力に問題のある下請会社を指定される。

など

 

⑤ 発注者側負担事項に係るリスク

・発注者自ら行うことが事前合意された事項が順守されたいために被るリスク。

・先方政府負担事項の不履行により、事業の大幅遅延、コントラクターの損害の発生。

・工期延長や増加予算の補填などが適正になされない。

など

 

⑥ 税金問題

・税金問題は非常に発生確率の高いリスク。

・ODA事業は、日本企業については原則免税である。

・免税については、事後還付ではなく原則事前免税で要望しなければ、事後還付されない場合がある。

・事後還付には多大な努力と時間を要し、現地税務当局の恣意的な解釈により手続きのミスを理由として、税還付の代わりに課徴金を課される場合があり、実質税をを課される。

など

 

⑦ 治安リスク

・治安上のリスクは大きな課題。

・危険度の高い状況下では、特別な安全対策が必要となり、その費用や工期確保のために十分な配慮が必要となる。

など

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。


 

 


 

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