【舗装の維持・修繕】舗装の現況調査について

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、舗装の維持・修繕における、舗装の現況調査について説明する。

 

 

舗装の現況調査

舗装の現況調査は、路面の状況、構造の状況を調査し、既設舗装の状態を正確に把握するために行う。

また、舗装に破損が生じた場合には、その原因を調査する。

舗装の現況調査には、簡易調査、路面の定量調査、破損原因の調査、利用者などの意見調査がある。

 

 

① 簡易調査(日常点検)

道路利用者や沿道住民からの情報、日常的な巡回パトロール時の目視観察によって、路面の状況などを把握する調査である。

 

・交通安全に関わる以上を発見した場合 → 応急的な維持

 

・路面の破損が進んだ場合など → 路面の定量調査

 

 

② 路面の定量調査(路面性状調査)

定期的に路面性状を調査し、供用性能の経時変化を把握したり、簡易調査で発見した異常個所などにおいて、測定などにより定量的に行う調査である。

代表的な調査項目は下記のとおり。

 

調査項目 調査方法
わだち掘れ量 横断プロフィルメータ―、路面性状測定車
ひび割れ率

ひび割れ度

スケッチによる方法、路面性状測定車
平たん性 3mプロフィルメータ、路面性状測定車
浸透水量 現場透水量試験
騒音値 舗装路面騒音測定車
すべり抵抗値 振子式スキッド・レジスタンステスタ、DFテスタ、すべり抵抗測定車

 

 

③ 破損原因の調査

舗装の破損原因を特定するために行う調査であり、調査水準により下記のような調査を行う。

 

1)採取コアの観察調査

わだち掘れやひび割れの及んでいる範囲を知ることが出来る。

 

2)コアからのアスファルト抽出・性状試験調査

既設アスファルト混合物の粒度、アスファルト量からアスファルト混合物としての性状の適否を知ることが出来る。

 

3)たわみ量測定などの舗装構造の非破壊調査

非破壊調査は、広範囲の舗装を開削せずに調査できるので、舗装構造の性能の変化を経時的に調査する場合などに適する。

【非破壊調査方法】

〇たわみ測定による方法

・非破壊調査の方法は、たわみ測定による方法が最も一般的であり、FWDやベンケルマンビームなどの測定装置を用いて行う。

FWDとは、重錘を落下させたときの舗装のたわみ量を計測する装置であり、層構造の解析が可能である。舗装の支持力などを迅速に非破壊で診断し、舗装の構造評価や路床の支持力評価を行うことが出来る。

・ベンケルマンビームは、輪荷重によって路面に生じるたわみ量(鉛直変位量)を非破壊で計測する装置である。舗装の構造評価や路床・路盤の支持力評価のために用いられる。

 

〇弾性波による伝播速度測定による方法

 

〇地中レーダーによる方法

 

4)開削調査

開削調査は、舗装の破損原因の究明など、舗装構造の状況を部分的に詳細に調査する場合に適する。

開削調査では、舗装構成層の変形状況深さ方向のひび割れ状況を観察、測定したり、路床や路盤の支持力を直接測定したりする。

 

 

④ 利用者などの意見調査

路面の状況などについて道路利用者や沿道住民から寄せられる日常的な情報を記録し、また、必要に応じてアンケートやヒアリングを実施して利用者などの意見を収集し、維持・修繕が必要な箇所などを把握するための調査である。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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