【コンクリート構造物】擁壁について

土木工学

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

擁壁は、主に土止めとしてその背面にある土を支持する構造物です。

道路のなどの建設工事を進めていく際に、切土や盛土などの土工部分において、用地の制限や地形等の制約により通常の土の斜面では安定が保てない場合に設置されます。

今日は擁壁について紹介したいと思います。

ぜひご覧ください。

 

【コンクリート構造物】擁壁について

主な擁壁の種類は下記になります。

 

①重力式擁壁

重量式擁壁は自重によって、土圧を支持する形式の無筋コンクリート製の擁壁

・自重によって水平荷重を支持し、躯体断面には引張応力が生じないような断面とすることが原則

・一般的な適用高さは5m程度以下

・底板支持力が大きいため、支持地盤が良好な箇所に用いる

 

②もたれ式擁壁

もたれ式擁壁は、地山あるいは裏込め土に支えられながら、自重によって土圧に抵抗する形式の擁壁

・一般的な適用高さは10m以下が多い

・支持地盤は岩盤などの堅固なものが望ましい

 

③片持ばり式擁壁

片持ばり式擁壁は、縦壁と底板から構成される鉄筋コンクリート製の擁壁。逆T型、L型、逆L型がある。

・一般的な適用高さは3~10m程度

・水平荷重に対し、縦壁が片持ばりとして抵抗する

・プレキャスト製品もある

・かかと版上の土の重量を擁壁の安定に利用できる

 

④控え壁式擁壁

控え壁式擁壁は、縦壁と底版間の剛性を縦壁の背面側に設けた控え壁によって支持する形式の擁壁

・一般的な適用高さは10m程度以上

・片持ばり式擁壁に比べて、高さが高くなる場合に有利

・縦壁および底版の厚みが薄くなり、使用するコンクリートが少なくなる

躯体の施工、背面土の施工が難しい

 

⑤U型擁壁

側壁と底版が一体となりU字型またはそれに類似の形状を有する擁壁。掘割式と中詰め式がある

・中詰め式は橋梁の取付け部で用いられる

・掘割式は、地下水位以下に路面を設ける必要がある場合などに用いられる

 

⑥ブロック積(石積)擁壁

ブロック積(石積)擁壁は、ブロックあるいは石を積み重ねた簡易な擁壁

・のり面勾配は一般に1:1より急なもの

・一般的な適用高さは7m以下

背面の土圧が小さい場合に用いられる

・構造的には、比較的耐震性に劣る

 

⑦井げた組擁壁

井げた組擁壁は、プレキャストコンクリートなどの部材を井げた状に組んで積み上げ、その内部に栗石などを詰め、一体となって土圧を支持する形式の擁壁

・一般的な適用高さは15m程度以下

透水性に優れているため、山岳部などの湧き水、浸透水の多い箇所に適す

・部材および中込材の重量で、水平荷重に抵抗する

 

⑧半重力式擁壁

半重力式擁壁は、重力式擁壁と同じく自重によって土圧に抵抗する擁壁

・壁厚を重力式擁壁より薄くする必要がある場合に適用される

・重力式より壁厚を薄くすることで躯体断面に引張応力が生じるため、鉄筋を必要量配置する

 

⑨補強土擁壁

補強土擁壁は、裏込め部に敷設された補強材と裏込め材との摩擦抵抗力やアンカープレートの引抜き抵抗力によって土を補強し壁体を形成し、壁面の安定を保つ形式の擁壁

・一般的な適用高さは3~18m程度

・補強効果を発揮するために、ある程度の変形が生じる

 

いかがでしたでしょうか?

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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