過去における地球の大きさの測定方法

測量

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、大昔の偉人によって行われた地球の大きさの測定方法について紹介します。

 

過去における地球の大きさの測定方法

人類初の地球の計測

紀元前3世紀中ごろ、エジプト人のエラストテネスによって、人類最初の地球の大きさの測定が行われた。

それは、日照時間が最も長い夏至の正午に太陽光が深い井戸の底に届くのを見て、太陽光線が地球表面に対して垂直であることの発見により始まった。

 

夏至の正午に測定

A点では、太陽光線が地表面に対して垂直(光が深い井戸の底に届くことにより発見)

B点で太陽の頂点角θを測定(垂直に立てた棒の影の長さから測定)

θはAB間の弧lの中心角θに等しい

 

θ=7.2であったことから

θ=360/50

 

よって

360:地球の円周=θ:l

l=地球の円周/360度×θ=地球の円周/360度×360度/50

 

つまり、AB間の距離lは、地球の円周の1/50となる。

その時、AB間の距離をラクダによってl=900kmと測定した。

 

よって

地球の円周2πr=50×l=50×900km=45,000km

つまり、地球の半径rは

r=45,000km/2π=7,162km

と求めた。

 

この考え方は、以後における地球の測定方法の基本的な考え方として現在に至っている。

現在では、地球の半径≒6,370kmとして測量されているので、紀元前においての測定としてはかなりの制度であったとされる。

 

θについては、AとBの地点で同時刻において測定しなければならないはずなので、900kmも離れた場所でどうやって連絡し合ったのだろうか。

ラクダで距離を測定するというのは、おそらくラクダの歩幅を測定しておき、かつ歩数を数えたことで距離を算出したのであろうが、歩数を数えるというその忍耐には脱帽である。

 

 

日本で初めて地球を測定した男

地球の大きさを日本で初めて知ろうとした人物は、日本地図を作成したことで知られる伊能忠敬である。

地球は丸いということは、織田信長の安土桃山時代により西洋から日本に伝えられていた。

しかし、江戸時代においても地球の大きさを知る人間は日本に一人もいなかった。

 

伊能忠敬は、地球の大きさを知るために、昼は測量を行いながら夜は各地で北極星の観測を行った。

なぜなら、北極星はどの地点からでも見える方向は変わらない

このことから、望遠鏡が北極星を見上げる角度は、その場所の緯度と同じことを見つけ出したからである。

 

伊能忠敬が考えた緯度1度の距離、および地球の大きさの割り出し方

北海道のニシベツ(緯度43度)という場所から南に江戸(緯度36度)と同じ緯度まで直線を引く

北緯(43度-36度)=7度差

直線の距離は緯度7度分の距離に相当

緯度1度の距離を110.85kmと算出

緯度1度の距離×360=地球の円周

地球の大きさ(円周)=110.85×360=39,906km≒40,000km

 

これは、当時の静養の水準に劣らない正確であった。

 

北極星の性質と緯度、ニシベツから江戸までの距離とを関連させて地球の大きさを導き出す発想が凄い。

また、ニシベツから垂直で下ろした場合の江戸までの直線距離を正確に測量・計算できたことも非常に驚かざるを得ない。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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