こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、トップダウンクラッキングについて説明します。
トップダウンクラッキング(Top-down cracking)について
トップダウンクラッキングは、1970年代の中頃から頻繁に観測されているひび割れで、アスコン層が厚い舗装の車輪走行位置(わだち部)に生じる縦方向のひび割れである。
トップダウンクラッキングひび割れは、構造的に堅固な舗装で3~8年後に発生する。
発生の状況
主に、走行する車輪の下の水平せん断力により、非常に高い引張応力とひずみが進行方向に直角に発生し、ダイヤエッジ付近に縦ひび割れが生じる。
このひび割れは、構造的には深刻ではないが、長期間処理しないでおくと破壊へと進展する。
縦ひび割れは、アスコン表層の表面から始まり、下方へと進行することが長い間観察されている。
ひび割れは、下層との境界(深さ約5cm)まで達することは少なく、大抵は表層内(平均深さ47mm)に止まっており、またコアを抜き取ると、トップダウンクラッキングひび割れは75mm以上の下方には及んでいないことが分かる。
わだち部のひび割れの真下では、11~23年経過した舗装でも路盤に異常はなく、走行車線と追い越し車線のわだち部・非わだち部でコアを抜き、路盤の上下のサンプルで疲労試験を行っても、残存疲労寿命に明確な差はなかった。
トップダウンクラッキングひび割れを生じた舗装は、FWDにより構造的な強さを確認したのち、表面の約10cmのみを打換えれば修復が可能である。
アスコン層厚
トップダウンクラッキングひび割れが生じているコアの大多数は、アスコン層が160mmを超えるグループに属しており、さらにアスコン層厚が160~180mmを越えるとトップダウンクラッキングひび割れは増えていく。
トップダウンクラッキングひび割れは、アスコン層の上から下に進行することがコアにより確認されており、下から上へという伝統的なひび割れの発生は、アスコン層の薄い舗装に限られる。
以上です。
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