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香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、PC技術の始まりについて説明します。
PC技術の始まり
コンクリートに圧縮応力を導入する最初の特許は、1886年頃から各国で出願されている。
当時、アメリカのP.H.Jacksonが特許を取得してから、約40年間、各国の研究者がPCに関する研究発表や特許取得を行っているが、いずれも実用化には至らなかった。
これは、コンクリートのクリープ性状の未理解と高張力鋼の開発が進んでおらず、コンクリートに与えた圧縮応力を維持できなかったことによる。
1923年12月にアメリカのR.H.Dillがプレストレスコンクリートには高張力鋼が必要不可欠であると提唱した。
一方で、PC技術を総合的に研究し技術を工学的に確立させたのは、Freyssinetである。
Freyssinetは、1926年に引張強度が400N/mm2以上の高張力鋼を使用してプレストレスを与える特許を取得して、自ら高張力鋼を製作する機械も開発した。
また、コンクリートのクリープ、乾燥収縮の影響に関する研究も実施し、1932年には、その後のポストテンション方式の基礎を確立することになった、緊張ジャッキと定着コーンを開発し、PCグラウトも行い、一連のPC技術を総合的に完成させた。
日本におけるPC技術の始まり
日本におけるPC技術は下記の通り進んできた。
・日本でのPC技術は第二次世界大戦の直前から始まる
・1943年に、福井大学の吉田宏彦教授が日本初のプレテンション桁を製作し曲げ破壊試験を実施
・1951年に建造された小松市役所地下室に使用されたプレテンションPC版が、日本初のPC構造物である
・土木構造物では、プレテンションPC桁を使用した道路橋の長生橋(支間3.8m)が1951年に完成
・緊張ジャッキ、定着具、PCグラウトを用いるポストテンション方式では1953年に鉄道橋の光弦橋(支間4.2m)が完成
・本格的なポストテンションPC桁としては、鉄道橋の第一大戸川橋梁(支間30m)が1954年に完成
・光弦橋は撤去されたが、第一大戸川橋梁は現在も使用されている
以上のように、日本では1950年代からコンクリート構造物にPC構造が用いられ、1950年代半ばに建設された構造物が現存している。
以上です。
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