橋面舗装の施工上の留意点

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、橋面舗装の施工上の留意点について説明します。

 

橋面舗装の施工上の留意点について

橋面舗装の一般的な施工手順を以下に示す。

 

■ 排水処理(水抜き孔の設置)

■ 床版面の表面処理(床版面のケレン)

■ 接着層(接着剤の塗布)

■ 防水層(基層が兼ねる場合もある)

■ 基層の施工

■ タックコート

■ 表層の施工

 

排水処理

① 橋面舗装では、滞水に起因するアスファルト混合物の剥離が原因で破壊することが多く、舗設に先立ち水抜き孔などの排水施設の確認をしておく。

【排水処理(水抜き孔の設置)】

コンクリート床版の場合 縁石や地覆あるいは排水桝と舗装が接する部分には、桝および伸縮継手付近の床版に水抜き孔を設ける。
鋼床版の場合 端部に舗装止めがある構造の場合はその部分に、舗装止めが無い構造の場合は、鋼床版に水抜き孔を設ける。

 

② 排水孔は、床版面の縦横断勾配、くぼみなどに留意し、雨水が集まるところに設置する。

 

③ 床版に設けた水抜き孔には、プラスチック製のパイプなどを挿入し、端部は水切り構造とするのが望ましく、橋脚に沿わせて排水するなどの流末の処理も適切に行う。

 

④ 表層にポーラスアスファルト混合物を用いる場合は、排水断面が基層の上面となるので排水構造に留意する。

 

床版面の表面処理

① 舗設に先立ち、床版面のケレンを行い、異物(ごみ、錆、油、泥など)を除去した後、表面を乾燥させる。

【床版面の表面処理】

コンクリート床版の場合 表面のレイタンスを研掃機械やワイヤブラシによるブラッシングなどにより十分に除去しておく。
鋼床版の場合 錆や付着物をブラストなどにより十分に除去しておく。

ケレン処理した鋼床版は発錆しやすいので、研掃直後速やかに接着層を施工する。

 

② 鋼床版の場合は、床版面の表面処理の前に錆調査を行う。錆の発生量は、目視により代表的な区割りを行い、その後に各区割りの評価を行う。

 

接着層

接着層は、床版と防水層または基層とを付着させ、一体化させるために設ける。

 

① 接着剤は、むらが生じないように均一に適量を塗布する。コンクリート床版上で0.4~0.6リットル/m2、鋼床版上で0.3~0.6リットル/m2の塗布量が一般的である。

 

② 作業中に降雨があった場合は、ただちに作業を中止し、接着剤の流出防止の措置を講じる。

 

③ 施工後は、表面を損傷させないように、揮発分などが十分に蒸発するまで養生する。

 

防水層

防水層は、床版の耐久性を向上させるために設けるものであり、シート系、塗布系、舗装系のいずれかを用いる。

 

① 一般に、グースアスファルト混合物は、床版防水機能を有する舗装として、鋼床版の基層に用いられる。

 

② 鋼床版上に油漏れがあったり、乾燥が不十分な場合は、ブリスタリングが生じることがあり、万一発生した場合には、ただちにつぶして内部のガスや水分を抜いておく。

 

③ 防水層上での施工にあたっては、防水層を破損させないように留意し、施工後は車両や施工機械の走行などにより、その機能が損なわれないように十分に養生する。

 

タックコート

タックコートは、基層と表層の接着性を向上させるために施す。

 

① 一般にタックコートには、アスファルト乳剤を用いるが、高い接着力が必要な場合には、ゴム入りアスファルト乳剤を用いる、

 

② タックコートの散布量は、0.3~0.6リットル/m2の範囲とする。散布する基面の粗さによって適切な量をこの範囲から選択する。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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