【国別の投資環境まとめ】スリランカについて

Research

こんにちは。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

ASEANや南西アジアはビジネス展開を考えるうえで、その『市場規模や成長性』において魅力的です。

一方で、課題やリスクもあるということを紹介しました。

現在、もう少し落とし込んで検討していくために、国別に見ています。

今日は『スリランカ』です。

ぜひご覧ください。

 

【国別の投資環境まとめ】スリランカについて

スリランカは長年続いていた内戦が2009年5月に終結しました。

内戦終結後のスリランカは堅調な経済成長を続けており、治安の改善、観光客の増加やスリランカの最大都市コロンボでは建設ラッシュが続いています。

日系企業の進出は微増ではあるものの、すでに進出している企業の事業拡大意欲は高いようです。

スリランカは人口が約2000万人と市場規模が小さめなことと、スリランカの情報の少なさが進出増加につながっていない原因と考えられています。

 

ビジネスチャンス(メリット)

まとめ

・労働者の質が高い(まじめ、教育水準が高い、手先が器用)

・英語人材が多い

・親日的かつ仏教国のため日本と親和性が高い

・内戦終結後は政治情勢が安定してきている

・地理的優位性が高い(中東、アフリカ、欧州、アジアを結ぶ主要航路上にある)

・港湾インフラが整備されている

・通関手続きの煩雑などの問題が少ない

・1人あたりのGDPは約3,200ドルと南西アジアの中では高く、消費市場としても注目できる

・流通インフラも比較的整備されている

・先行者利益が狙える市場かもしれない

 

 

ビジネス上の課題

①カントリーリスク

政治

・政治は安定しているものの、不透明な政策運営が問題視されている

・電気料金が高い

・2013年に投資促進省が設立されたが、期待しているワンストップサービス機能が不十分

・事前予告のない突発的な制度変更がたまにある

社会

・民族構成は、シンハラ人(75%)、タミル人(15%)、スリランカムーア人(9%)で、民族間の軋轢が残る

・貧富の差が大きい

経済

・慢性的な財政赤字と経常赤字がマクロ経済運営上の問題点

・微税能力の低さが原因であるが、改善中

・輸出産業が脆弱で、資源の輸入が多いため貿易赤字が大きい

 

②オペレーショナルリスク

生産・販売

・製造業の裾野産業が未熟(現地調達率は最低水準)

・電気料金が高く、電力不足も課題

・道路整備は比較的進んでいるが、高速道路の開通が待たれる地域もある

雇用・労働・人権

・高い賃金上昇圧力が予想される

・人材の確保が難しく、離職率も高い(若者はサービス業志向が高い)

・管理職やエンジニアなど、高度人材が不足

・従業員の解雇が難しい(被雇用者側の権利が最大限保護されているため)

税務・通関

・輸入時に、関税に加え様々な輸入税が課されるため計算が複雑

法務・規制

・行政の対応がケースバイケースであったり、担当者によって見解が変わる場合が多々ある

・逆説的に、法律上難しいと思われるビジネスであっても行政との交渉の余地がある

 

③セキュリティリスク

・内戦終結後の治安は良い

・盗難やスリなどには注意が必要

・医療事情も整備されているが、重度の場合はシンガポールや日本へ移送が必要な場合がある

 

いかがでしたでしょうか?

安定した政治情勢や、労働者の質の高さ、整備されたインフラ、地理的優位性などスリランカのビジネス環境は相対的にみて良いと思われます。

ビジネス上の課題があるものの、今後改善が見込まれるなど投資先として魅力があるようです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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