コンクリート構造物に求められる性能について

土木工学

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

コンクリート構造物は多くの性能を求められます。

コンクリート構造物の維持管理を行うために求められる要求性能や、地震時にコンクリート構造物が保有すべき耐震性能などです。

本記事では、この2つの性能について説明します。

ぜひ参考にしてください。

 

コンクリート構造物に求められる性能について

要求性能について

コンクリート標準示方書では、コンクリート構造物の維持管理を行うにあたり、要求する性能を下記のとおり挙げています。

①安全性: 主に強度

②使用性: 変形性能など

③復旧性: 災害などからの性能回復

④第三者への影響度: 剥離や剥落、供用に伴う騒音

⑤美観: 物質透過性、化学的安定性など

⑥耐久性: 地球環境、地域環境、作業環境

 

コンクリート構造物が作られたあと、経年劣化や他の原因により劣化や損傷が生じた場合、上記の性能が低下していくことが考えられます。

しかし、上記の要求性能を下回ることがないよう

・定期的な点検を行い、劣化、損傷の状況や構造物の性能を早期に把握する

・適切な時期に、補修や補強を実施して低価した性能を改善する

ことで、要求性能を維持していく必要があります。

 

 

耐震性能について

コンクリート構造物が保有すべき耐震性能について、コンクリート標準示方書では下記のように規定しています。

構造物の損傷が人命に与える影響、避難・救援・救急活動と二次災害防止活動に与える影響、地域の生活機能と経済活動に与える影響、復旧の難易度と工事費を考慮して定めることを原則とする

 

しかし、どの規模の地震が発生しても同じ耐震性能を有していなければならないというわけではなく、地震動の種類に合った耐震性能を持たせることになっています。

地震の種類と耐震性能の関係を下表に示します。

 

【地震の種類と耐震性能の関係】

地震の種類 地震動のレベル 耐震性能
耐用年数期間中に数回発生する地震 レベル1 耐震性能1 地震時に機能を保持し、地震後も補修しないで使用できる
直下、内陸活断層による地震 レベル2 耐震性能2 地震後に短期間で回復、地震後も補強しないで使用できる
大規模なプレート境界地震 耐震性能3 構造物全体が崩壊しない

 

(補足)

・多くの構造物は耐震性能1と、構造物が崩壊しない耐用年数3で計画されている

・構造物の重要度、地震の発生する確率、標準的な耐用年数(40~50年)、費用対効果などから性能レベルを判断

・最も厳しい耐震性能を要求されるのは橋梁

 

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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