【コンクリート施工】レディミクストコンクリートの運搬・受入れ

土木工学

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

レディミクストコンクリートは時間の経過とともに品質が低下してしまうため、いかに短時間で運搬するかが重要なポイントです。

本日は、レディミクストコンクリートの運搬に関すること及び購入者(施工業者)が受入れの際に実施する検査についても見ていきたいと思います。

ぜひご覧ください。

 

【コンクリート施工】レディミクストコンクリートの運搬・受入れ

コンクリート施工の現場における工程

工事現場におけるコンクリートの施工工程は大きく下記の通りです。

 

①鉄筋工事

・鉄筋は構造物の骨組みとなるので構造物自体の耐久性に大きな影響を及ぼす

②型枠工事

・型枠の形状がそのまま完成形となるため、型枠の変形は絶対に避けなければならない

③レディミクストコンクリートの運搬・受入れ

・レディミクストコンクリートは時間の経過とともに固まっていき品質に影響がでるため、JISで運搬時間が規定

④コンクリートの打設(打込み・締固め)

・レディミクストコンクリートは打設日に受け取り、受入れ検査を実施し品質に問題がなければそのまま使用

⑤コンクリートの養生

・乾燥や凍結からコンクリートを保護するために養生を実施

 

 

運搬時間に関する規定

コンクリートは工場での練り混ぜ開始とともに凝結も開始するため、迅速な運搬が必須です。

 

運搬時間に関する各種規定は下記のとおりです。

【JIS A 5308】

練り混ぜから荷下ろしまで90分

【コンクリート標準示方書】および【JASS 5】

練り混ぜから打ち込み終了まで

外気温が25℃を超える場合 90分

外気温が25℃以下の場合  120分

JIS規格とそれ以外とでは、限界時間の範囲が異なります

コンクリート標準示方書とJASS5での規定は、生コン工場での練り混ぜから建設現場での打ち込み終了までの時間が90分もしくは120分となっているため、実質的な運搬時間はJIS規格よりも短いです(厳しい)。

よって、基準を満足するためには、打ち込みなどに必要な時間を踏まえて運搬時間を決めるのが一般的です。

 

受入れ検査について

レディミクストコンクリートが現場に到着したら、購入者(施工業者)は注文した製品の納品であることを伝票で確認したうえで、要求した品質であるかどうか検査(受入れ検査)を実施します。

要求した品質を満足していない場合、不合格として受入れを拒否できます。

逆に、検査で合格したレディミクストコンクリートの品質に関する責任は購入者側に移行されます。

 

【受入れ検査の項目】

圧縮強度・スランプ・スランプフロー・空気量・塩化物イオン含有量

 

【圧縮強度について】

・コンクリートの圧縮強度試験又は曲げ強度試験を行った場合は、次の規定を満足しなければならない。

・1回の試験結果は、購入者が指定した呼び強度の値の 85%以上でなければならない。 なお、1回の試験結果とは採取した試料で作成した 3 個の供試体の平均値とする。

・3 回の試験結果の平均値は、購入者が指定した呼び強度の値以上でなければならない。

 

【スランプについて】

購入者の指定したスランプ値からの許容差は下表の通りです。

スランプ スランプの許容差
2.5cm ±1cm
5cmおよび6cm ±1.5cm
8cm以上18cm以下 ±2.5cm
21cm ±1.5cm

 

【スランプフローについて】

購入者の指定したスランプフロー値からの許容差は下表の通りです。

スランプフロー スランプフローの許容差
50cm ±7.5cm
60cm ±10cm

 

【空気量について】

購入者の指定した空気量からの許容差は下表の通りです。

コンクリートの種類 空気量 空気量の許容差
普通コンクリート 4.5% ±1.5%
軽量コンクリート 5.0%
舗装コンクリート 4.5%
高強度コンクリート 4.5%

 

【塩化物イオン含有量について】

塩化物イオン含有量については、荷下ろし地点で塩化物イオン含有量が0.3kg/㎥以下であること。

ただし、上限値を指定してる場合はそれ以下とし、上限値は0.60kg/㎥以下に設定することができます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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