疲労破壊抵抗性に着目した構造設計

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

構造設計の方法にはさまざまな方法がある。

設定された性能指標の値を満足するものであれば、使用材料および設計方法の選定は自由である。

本記事では、疲労破壊抵抗性に着目した構造設計について説明する。

 

疲労破壊抵抗性に着目した構造設計

疲労破壊抵抗性に着目した構造設計方法には、経験にもとづく設計方法、理論的設計方法があるが、いずれの場合も所要の疲労破壊輪数を有することを確認する必要がある。

 

経験にもとづく設計方法

技術基準の別表1および別表2にもとづいて設計された舗装は、所要の疲労破壊輪数を有しているとみなすことができる。

別表1が適用できる舗装:

ポーラスアスファルト混合物を用いた排水性舗装、フルデプスアスファルト舗装

別表2が適用できる舗装:

コンポジット舗装

がある。

これらの設計方法について示す。

 

ポーラスアスファルト混合物を用いた排水性舗装の構造設計

ポーラスアスファルト混合物を用いた排水性舗装は、表層または表層・基層に排水機能層を設け、その下層には雨水が浸透しない不透水性の層を設け、路盤以下への雨水の浸透を防水するものである。

 

【構造設計】

① TA法による構造設計では、排水機能層の等値換算係数は1.0とすることが多い。

② 排水性舗装の設計は、舗装の構造と排水処理対策の設計を同時に行うことが重要である。

 

フルデプスアスファルト舗装の構造設計

フルデプスアスファルト舗装は、路床上のすべての層に加熱アスファルト混合物、瀝青安定処理路盤材料を用いた舗装である。

① 舗装全体の厚さを薄くできるので、仕上がり高さに制限がある場合、地下埋設物の埋設位置が浅い場合、地下水位が比較的高い場合などに用いる。

② 加工の基盤となる路床の支持力は設計CBRで6以上とし、設計CBRが6未満のときは、6以上となるように構築路床を設ける。

 

コンポジット舗装の構造設計

コンポジット舗装は、表層または表層・基層にアスファルト混合物を用い、その直下の層にセメント系の版半たわみ性混合物を用いた舗装であり、構造設計は設定された疲労破壊輪数を満足するように行う。

 

【構造設計】

① 下層にセメント系の版を用いる場合、コンクリート舗装の構造設計に準じてよいが、表層にアスファルト混合物を用いるため温度応力などが一般的なコンクリート舗装と異なる事を配慮して設計する。

② 下層に半たわみ性混合物を用いる場合は、アスファルト舗装の構造設計に準じてよいが、一般に温度応力についての配慮は必要ない

 

 

理論的設計方法

理論的設計方法は、舗装の挙動の理論的な力学計算結果を供用性と関連づけた破壊基準によって設計を行うことから、力学的経験的設計方法とも呼ばれ、いくつかの手法が提案されている。

 

① アスファルト舗装の場合には、舗装を多層構造として扱い弾性理論や粘弾性理論を適用した構造解析によって構造を決定する方法がある。

② コンクリート舗装の場合には、輪荷重応力式、温度応力式およびコンクリート版の疲労曲線等にもとづく方法がある。

 

 

以上です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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