【コンクリートについて】コンクリートの性質と特徴

土木工学

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

一般的に強くて長持ちするイメージのコンクリートですが、もちろん弱点もあります

また、コンクリートの硬化は水とセメントの化学反応によるもののため、それに伴う特有の性質も押さえておく必要があります。

本日はコンクリートの性質と特徴について紹介したいと思います。

ぜひご覧ください。

 

【コンクリートについて】コンクリートの性質と特徴

①圧縮応力に強く曲げ応力や引張応力に弱い

コンクリートは圧縮力には強いですが、曲げたり引っ張ったりする力には弱いです。

曲げや引張に弱いと言いつつ、人が与える力程度では簡単に破壊することはできません。

しかし、地震のような膨大な力が加わるときや、長期間大きな力が作用するとき、コンクリートの劣化による耐久性の低下などにおいてはコンクリートは破壊の方向に向かうことがあります。

よって、これらに対して安全に作用するような設計が必要です。

 

②自由な形に成形可能

硬化する前の状態である、フレッシュコンクリートは、やわらかく流動性があるため、型枠に合わせて様々な形を作ることができます

ただし、構造物の形が複雑であったり厚みが薄かったりすると、コンクリートが充填しにくくなります

このような場合、砂利の粒径を小さくしたり、流動性を高めるための混和剤を混入したり、型枠用振動機を使用したりして対策することができます。

 

③火や熱には強いが悪影響が生じる

コンクリートは長時間高温にさらされることによって悪影響が生じます

コンクリートは一般的に燃えにくく、火に強いと思われています。

確かに、木造の建築物と比較すると、コンクリートの材料はセメントや砂や砂利のため燃えにくいでしょう。

しかし、600℃を超えるような高温にさらされると強度は約半分に低下し、1200℃以上で溶解します。

さらに、加熱が急激である場合、コンクリートは爆裂します。

また、鉄筋コンクリートは高温加熱を受けると、鉄筋とコンクリートの付着が弱くなり、構造物の耐久性が低下します。

なお、コンクリートは特定の温度にさらされたときに表面に特有の変色が生じます。

この色から、コンクリートが受けた温度を判断することができます。

受熱温度 変色
300℃未満 黒いススが付着
300~600℃ ピンク色
600~950℃ 灰白色
950~1200℃ 淡黄色
1200℃以上 溶解する

 

④腐食に強いが酸に弱い

コンクリートは水や酸素に触れても腐食することはありません。

しかし、鉄筋コンクリートの場合、内部の鉄筋が錆びる事がありその要因は下記のようなものがあります。

・健全なコンクリートはpH12以上Hの強いアルカリ性だが、二酸化炭素の影響を受けると中性化により内部の鉄筋が錆びて腐食

中性化:二酸化炭素の影響を受けて、コンクリート中の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変化し、アルカリ性を弱める現象

・温泉地などで、酸性のガスや溶液によってコンクリートが化学変化を起こすことで、表面からもろくなる

・下水道施設で、使用されているコンクリートが微生物や硫酸塩の影響を受け浸食される

 

⑤ひび割れが発生する

コンクリートにはひび割れが発生するものです。

これは、コンクリートが強固で変形しづらい性質を持っているためです。

ひび割れの主な原因は乾燥です。

コンクリートの内部には適度な水分が含まれていて水和反応を続けていますが、乾燥によって水分が減少すると表面が収縮します。

この乾燥収縮によりひび割れが発生します。

その他のひび割れの原因には、急激な温度変化外力による変形様々な劣化現象などが挙げられます。

しかし、ひび割れはコンクリートの適切な施工構造物の適切な管理によって防げることが多いです。

 

⑥硬化するのに時間を要す(強度が発生するのに時間がかかる)

コンクリートを打設してから経過した時間を材齢と言います。

ある程度の硬さになるまでの材齢は約1カ月とされていて、硬化するまでに日数が必要です。

十分に硬化するまでの間も乾燥の対する対策(養生)など、適切な措置を講じなければなりません。

 

 

いかがでしたでしょうか?

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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