こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、コンクリート構造物の高齢化について説明します。
コンクリート構造物の高齢化
日本のコンクリート構造物は高度成長期(1955~1973年)に大量に建設された。
老朽化する道路構造物は今後急増し、今後20年ほどで約半数が建設後50年以上経過する構造物となる。
コンクリート道路橋の現状
2002年の道路統計年報によると、橋長15m以上の橋梁だけでも14万橋に達し、そのうちPC橋は37%を占め、5万5,000橋に及ぶ。
PC橋の建設数は、1990年頃までは高度成長の社会背景により年々増加傾向にあった。
1990年以降減少に転じているものの、近年でも年間1000橋近く建設されている。
近年のPC橋の建設数がこのまま継続されると仮定すると、2050年には、約半数以上のPC橋が供用後50年以上経過することになる。
その結果、架け替えや補修・補強などの費用が増大していくことが予想される。
土木研究所資料の『橋梁の架替に関する調査結果』によると、毎年200橋程度の橋梁が架け替えられている。
このうち、PC橋の架け替え数は、調査対象の30年間で架け替えられた5,000余りの橋梁のうち、一割にも満たない。
PC橋の架け替え理由
PC橋の架け替え理由の80%以上が幅員狭小などの『機能上の問題』や道路線形改良などの『改良こ工事』によるものである。
『上部構造の損傷』によるPC橋の架け替えは、当時の調査結果では30年間で29橋となっている。
1996年度の調査によると、1987年から1996年の10年間で上部構造の損傷が原因で架け替えられたPC橋は18橋であった。
その内訳は
・コンクリートの亀裂・剥離:12橋(うち塩害による破損が3橋)
・床版の損傷:6橋
コンクリートの亀裂・剥離の原因は、主に水と塩分による鋼材の腐食とされている。
床版の損傷の原因は、大型車の繰返しによる疲労とされている。
上記の事実から、PC橋の耐久性能を高めるためには
・コンクリート部材中に配置されている鉄筋やPC鋼材などの鋼材を水や塩分の侵入から守る
・床版の疲労耐久性を高める
ことが重要である。
以上です。
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