こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、コンクリート構造物のライフサイクルコストについて説明します。
コンクリート構造物のライフサイクルコストについて
日本のコンクリート構造物は今後、供用後50年を超える高齢化したものが増加する。
それに伴い、膨大な維持管理負担が生じ、さらには維持管理費や架け替えに伴う交通規制による交通渋滞が発生し、経済的な損失も出るであろう。
よって、コンクリート構造物のライフサイクルコストが重要になってくる。
ライフサイクルコストは一般的に
・初期コスト
・維持管理コスト
・更新コスト
の総和と定義される。
初期コストが安くても、維持管理コストや更新コストが高くなり、結果的に合計費が高くつくよりも
初期コストを大きくとって、維持管理コストや更新コストを小さくしたほうが、合計費が安くなる場合があることを念頭において計画しなければならないということである。
コンクリート橋の架け替え費用とライフサイクルコスト
1997年の土木研究所の調査結果によると、コンクリート橋の架け替え費用の平均は496千円/m2となっている。
架け替え費用とは、旧橋の撤去費用と仮設橋梁の設置費を含み、取付け道路の工事費は含まれていない。
今後の維持管理や架け替えに要する費用や、それに伴う経済的な損失を考慮すると、今後新設される構造物は
・耐用年数を長く
・維持管理コストを小さく
するようにすべきである。
ライフサイクルコストの中で、更新コストが最大であり初期コストの3倍程度になるといわれている。
前述の平均架け替え費用496千円/m2を例にすると、ポストテンションT桁橋の新設費用が2005年の実績によると、約176千円/m2であることから、架け替えは新設費用の約2.8倍の費用が発生することになる。
このことから、新設コストを2倍にしたとしても、更新コストを小さくすることができれば、結果的にライフサイクルコストを小さくすることが可能ということになる。
新設されるコンクリート構造物に対するライフサイクルコストの評価方法は、様々な研究が行われてきている。
コンクリート構造物のライフサイクルコストの最小化には
・初期品質の確保
・環境条件に応じた要素技術の適用
・適切な維持管理の組合せ
により、評価が可能になっていく。
国土交通省では、定期点検要領の改訂で見直しを行い、初回点検の導入を決定した。
これは、コンクリート構造物の供用後数年で現れる初期欠陥の早期発見、早期対策を行うことで構造物の耐久性向上とライフサイクルコストの低減を図ることを目的としている。
初期点検の結果は、供用期間中の補修・補強などの維持管理を行う際に、構造物の初期値として重要な指標になる。
以上です。
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