こんにちわ。
香川県高松市の㈲生道道路建設です。
本記事では、グースアスファルト舗装について説明します。
グースアスファルト舗装について
目的
グースアスファルト混合物を用い、不透水性・たわみ性などの機能向上を目的としている。
鋼床版などの防水層として橋面舗装に用いられる。
材料
① アスファルト
アスファルトは、高温時の耐流動性や施工性の改善などを考慮し、舗装用石油アスファルトにトリニダッドレイクアスファルト、または熱可塑性エラストマーなどの改質剤を加えたものを使用する。
② グースアスファルト混合物
グースアスファルト混合物は、アスファルトに粗骨材、細骨材、フィラーを配合し、プラントで混合後、橋面に流し込み施工が可能な作業性(流動性)と安定性が得られるよう、クッカの中で高温撹拌、混合(混錬)したものである。
③ 配合
グースアスファルト混合物の配合は、貫入量試験・流動性試験によって決定する。
一般的な目標値として、貫入量(40℃)は表層で1~4mm、基層で1~6mm、リュエル流動性(240℃)は3~20秒としている。
④ 混合物の製造・運搬
グースアスファルト混合物は、通常のアスファルトプラントで混合・製造され、撹拌装置・加熱保温装置を持つクッカで混錬、運搬する。
・アスファルト、石粉の加熱温度の標準的な値は、石粉が常温~150℃、アスファルトが220℃以下である。
・ミキサから排出するアスファルト混合物の温度は180℃~220℃が理想である。
・流動性に富み、かつ、粘着性の良いグースアスファルト混合物とするため、プラントより排出された混合物は、すぐにクッカに入れて40分以上混錬する。
・高温の混合物を長時間かき混ぜていると、アスファルトが劣化することにより流動性が低下するため、注意する。
【クッカ車】
(出典: 株式会社ニチユウ)
⑤ 施工時の留意点
・クッカから排出された混合物は、専用のフィニッシャで敷きならし、一般に厚さ3~4cmに仕上げる。
【専用フィニッシャー】
(出典: 住友建機販売株式会社)
・グースアスファルト混合物の施工は、転圧を行わずに混合物の流動性を利用する。
・グースアスファルト混合物を表層に用いる場合は、すべり抵抗性、耐流動性、耐摩耗性を向上させるため、通常、敷きならし直後にプレコート砕石を一様に散布し、鉄輪ローラーなどで圧入する。
砕石の種類 | 一般的な散布量 |
5号砕石 | 5~15kg/m2 |
6号砕石 | |
7号砕石 | 8kg/m2 |
・プレコート砕石とは、骨材とアスファルトなどの付着性をよくするため、あらかじめ骨材にアスファルトなどを散布・混合し表面を被覆しておくこと、また、その砕石のことを言う。
・グースアスファルト混合物を基層に用いる場合も、表層とのかみ合わせや耐流動性の向上のため、プレコート砕石(5号砕石、6号砕石)を散布、圧入することがある。
・グースアスファルト混合物を表層に用いる場合、基層に用いる場合、そのいずれの場合においても、舗装表面に圧入されていないプレコート砕石は除去する。
・鋼床版上にグースアスファルト混合物を直接舗装する場合、床版面の汚れを敷き均し前にケレンなどで除去し、十分に乾燥させる。
・床版面に、錆、泥、ごみ、油などがあったり、乾燥が不十分な場合、混合物の敷きならし後にブリスタリング(舗装下面に封じ込められた水分や油分が気化して膨張し、舗装を押し上げる現象)が発生することがある。
・鋼床版にはゴムアスファルト系接着剤(溶剤型)を0.3~0.4リットル/m2塗布し、突起物(ボルトなど)がある場合は10㎜以上の舗装かぶりを確保する。
・コンクリート床版上に、グースアスファルト混合物を直接舗設すると、ブリスタリングが発生するおそれがあるため、一般の加熱アスファルト混合物でレベリング層を設けるなどの処置を行う。
【(参考)グースアスファルト舗装】
以上です。
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