【アスファルト混合物の種類】ポーラスアスファルト(PA)について②

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、ポーラスアスファルト(PA)について説明します。

 

ポーラスアスファルト(PA)について②

PAは、通常のアスコンより剛性が低く、たわみ性で、弾性係数は密粒度アスコンの50~75%と低いため、PAの厚さ4㎝が、密粒度アスコンの厚さ3㎝に相当する。

PAは空隙量が大きく、アスファルト量が多いが永久変形への抵抗性は高く、わだち掘れの発生が少ない混合物である。

しかし、PAの機能的な寿命は、高コストに反し、普通アスコンの60~70%しかなく、普通アスコンが12年後に打ち換えられるとすれば、PAは9年で打ち換えられる。

 

PAの施工

PAの施工にあたっては、密粒度アスコンの場合より一層温度管理と気象に対し、十分な配慮が必要となる。

PAは、アスファルト量が多いため長い輸送中にダレを生じやすく、低温時には改質アスファルトのワーカビリティーが悪化する。

改質アスファルトを用いる場合の敷きならし温度は、通常より約10℃高いためPAは温度に敏感になり、敷きならし後の人力手直しは困難である。

締固めは、10~12tの静的平滑ローラーを用い、通常より少ない2~3回の転圧回数とする。

振動ローラーの使用は、PAの空隙が過度に減り、骨材が破砕しやすいため避けるべきである。

タイヤローラーは、骨材がタイヤに付着して剥がれる傾向があるため、使用を認めない国もある。

 

PAの維持修繕

PAは、一般に交通量の少ない箇所で汚れがひどくなり、排水の機能を早期に失う。

PA路面の清掃の方法は、通常、高圧水と吸引を利用するもので、排水能力の一時的な回復は可能だが、すぐに効果を失い元に戻る。

PA路面では、わだり掘れやひび割れを生じにくい反面、骨材飛散による部分的な損傷の発生が多く、これらの修繕には、周囲を傷める恐れがある加熱処理の代わりに、液体アスファルトを用いた常温施工が行われる。

 

冬の維持修繕

供用中のPAは、密粒度アスコンより常に1~2℃温度が低く、冬期は早めに氷結する。

しかし、PAの空隙は大きく、しかも連続しているため、含まれた水分が凍結してもその膨張量は吸収され、路面への影響は小さい。

PA路面では融氷剤の塩を散布する際、その効果が減って塩の散布頻度が増える。

降雪は、タイヤによってPAの空隙に押し込められ、路面はいつまでも雪で覆われたように白く見え、かつ長期間すべりやすくなるため、同様に塩の頻繁な散布が必要となる。

 

 

以上です。

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