鉄筋コンクリートのかぶりと鉄筋のあき

土木工学

 

こんにちわ。

香川県高松市の㈲生道道路建設です。

本記事では、鉄筋コンクリートにおける、「かぶりとあき」について説明します。

 

かぶりとは

鉄筋の表面とコンクリートの表面との間隔をかぶりと呼ぶ。(下図i)

鉄筋の役割から、鉄筋はコンクリートの表面近くに配置することが理想的であるが、要求される耐久性、耐火性、構造物の重要度、施工誤差などを考慮してかぶりを決定する。

 

【鉄筋のかぶりとあき】

(出典:一般社団法人全国土木施工管理技士会連合会)

 

かぶりの目的

かぶりは、鉄筋をコンクリートで包むことにより鉄筋に十分な付着強度を発揮させたり、コンクリートペーストのアルカリ性に保護され、鉄筋にさびが生じないようにするために必要である。

 

最小かぶり

最小かぶりは、鉄筋の直径以上とし、一般的な環境下における耐久性を満足する構造物の最小かぶりのいずれか大きい値(耐火性を要求しない場合)に施工誤差を考慮した値とする。

 

【耐久性を満足する構造物の最小かぶりと最大水セメント比】

W/Cの最大値(%) かぶりcの最小値(mm) 施工誤差Δce(mm)
50 45 15
はり 50 40 10
スラブ 50 35 5
橋脚 55 55 15

 

① フーチングおよび構造物の重要な部材で、コンクリートが地中に直接打込まれる場合のかぶりは、75㎜以上とする。

 

② 水中で施工する鉄筋コンクリートで、水中不分離性コンクリートを用いない場合は、100㎜以上とする。

 

③ 流水その他によるすり減りの恐れのある部分では、かぶりを割増することができる。

 

鉄筋のあきとは

配置された鉄筋のお互いの表面の上下左右の間隔を鉄筋のあきと呼ぶ。(下図aおよびe)

 

【鉄筋のかぶりとあき】

(出典:一般社団法人全国土木施工管理技士会連合会)

 

鉄筋のあきは

・施工時のコンクリートの打込みやすさを考慮し

・締固めが十分に行われ

・十分な付着力が得られるように

適切な間隔としなければならない。

 

① はりの場合

軸方向鉄筋の水平方向のあきは20㎜以上、粗骨材の最大寸法の4/3倍以上で鉄筋の直径以上とする。

2段以上に軸方向鉄筋を配置する場合は、鉛直方向のあきは20㎜以上、鉄筋の直径以上とする。

 

② 柱の場合

軸方向鉄筋のあきは40㎜以上、粗骨材の最大寸法の4/3倍以上、鉄筋直径の1.5倍以上とする。

 

③ 束ねる場合

32㎜以下の異形鉄筋を用いる場合で、複雑な配筋により十分な締固めが行えない場合、はり・スラブ等の水平方向軸方向鉄筋は2本ずつ上下に束ね、柱・壁等の鉛直軸方向鉄筋は2本または3本ずつを束ねて、配置しても良い。

 

 

以上です。

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